ビジネスでの連絡ツールといえばメールが一般的でしたが、リアルタイムなやりとりが難しい、ほかのメールに埋もれて開封されないことがあるなどのデメリットもあります。そこで最近では、メール以外にチャットやSMS、LINEなど、幅広いツールが利用されています。この記事では、ビジネスで用いられる連絡ツールの種類や特徴、選ぶ際のポイントを解説します。

ビジネスにおける連絡手段の種類

ビジネスで使われる連絡手段には、主に次のような種類があります。

  • メール
  • SMS
  • ビジネスチャット
  • LINE
  • グループウェア

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

メール

メールはビジネスにおける連絡手段として広く認知されており、メールアドレスが分かれば誰にでも送れるのがメリットです。ファイルの添付が可能で社外とのやり取りにも適しており、フォーマルな文面を使うことで、信頼性の高い情報伝達ができます。

一方、返信が遅くなりがちで、緊急の連絡には不向きです。また、1文字でも打ち間違えると誤送信になるほか、迷惑メールフォルダに振り分けられるなど確実に届かないこともあります。さらに、人によっては大量に届くメールに埋もれてしまい、気づいてもらえないリスクもあります。

SMS

SMS(ショートメッセージサービス)は携帯電話やスマホに標準機能として搭載されているサービスです。アプリのインストールや特別な設定などは不要で、携帯電話番号さえ分かれば送信できるのがメリットです。受信するとプッシュ通知され、開封率も高いため、重要な連絡を迅速かつ確実に届けることが可能です。

一方、基本的に携帯電話やスマホから一斉送信ができないほか、文字数にも制限があります。

なお、SMSも打ち間違えによる誤送信のリスクがありますが、携帯電話番号は11桁と少ないことからメールに比べると間違えにくいといえます。

関連リンク
https://sms.supership.jp/blog/sms/post-42

ビジネスチャット

ビジネスチャットはリアルタイムでメッセージをやりとりできるツールで、代表的なものにSlack、Chatwork、Microsoft Teams、LINE WORKSなどがあります。パソコンでもスマホでも利用でき、コミュニケーションをスムーズに行えます。

ただし、ほとんどのビジネスチャットは登録や初期設定などが必要で、導入や運用にコストがかかるものもあります。このため、新規顧客や連絡頻度が低い顧客への連絡手段としては採用しにくいといえるでしょう。

LINE

LINEは普及率が高く、気軽に使いやすいのがメリットです。パソコンでもスマホでも利用可能で、既読機能でメッセージの開封状況を確認できることから急ぎの対応にも向いています。

一方、プライベートとの境界が曖昧になりやすく、公私の使い分けが難しい場合があります。企業によっては、セキュリティ上の理由で業務利用を禁止していることもあります。

公式LINEを運用すれば、複数の顧客に対してスムーズにアプローチ可能です。しかし、顧客側からは公式アカウントに対して連絡できないことが多く、一方的なコミュニケーションになりがちです。

関連リンク
https://sms.supership.jp/blog/sms/sms_line_chigai

グループウェア

グループウェアとは、円滑なコミュニケーションや業務の効率化など、業務を総合的にサポートする機能を備えたソフトウェアで、代表的なものにGoogle WorkspaceやMicrosoft 365などがあります。

チャットや社内掲示板、ビデオ会議、スケジュール管理、ファイル共有、タスク管理などさまざまな機能が搭載されており、チームの生産性向上に貢献します。また、クラウドベースのため場所を問わずアクセスが可能で、複数人での作業がしやすいのもメリットです。

一方、導入や運用にコストがかかるのがデメリットです。さらに、全員が使いこなせるように教育が必要で、定着までに時間がかかることがあります。

顧客との連絡にメール以外の手段を利用するメリット

メール以外の連絡ツールを用いた顧客とのやりとりには、主に次のようなメリットがあります。

  • 内容を簡潔に伝えられる
  • スピーディーに伝達できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

内容を簡潔に伝えられる

メールには書き出しのあいさつ文や締めの言葉、署名など、一定のフォーマットがあります。堅苦しい印象になりがちなうえに、文面が長くなることで要件が埋もれてしまう場合もあります。

メール以外の連絡手段は、基本的に定型文なしでシンプルに用件を伝えられます。また、メッセージを会話のように送れることから、コミュニケーションが円滑になりやすいのもメリットです。

スピーディに伝達できる

メールはパソコンで受け取ることも多く、相手が開封するまでに時間がかかることがあります。また、作成に時間を取られることで、返信が後回しになる場合もあります。

メール以外の連絡手段はスマホを利用することが多く、プッシュ通知機能により受信に気づきやすい傾向にあります。届いたメッセージにすぐに返信でき、スムーズなコミュニケーションに貢献できます。

また、メールほど厳しいマナーはないため用件のみを気軽に送信できます。文面の作成に時間がかからないことで、短時間で返信をもらいやすいのもメリットといえるでしょう。

顧客との連絡ツールを選ぶ際に重要なポイント

顧客との円滑なコミュニケーションには、連絡ツール選びも重要です。そこで、選ぶ際に重要なポイントを5つ紹介します。

スピーディーかつ確実に連絡が取れる

連絡が遅れると、顧客の不満につながったり、ビジネスチャンスを逃したりする可能性があります。このため、プッシュ通知機能があり、リアルタイムでのやり取りが可能なツールを選ぶと良いでしょう。

また、確実にメッセージを送るため、誤送信のしにくさや送信エラーの少なさなども重要です。

操作が簡単でわかりやすい

使用する人の中にはITツールに慣れていない方もいるため、操作が複雑だとせっかく導入しても活用されない場合があります。また、対応が遅れたり、誤送信の原因になることもあります。

このため、シンプルな画面設計で、直感的に操作しやすい連絡ツールを選ぶことが大切です。さらに、導入時に簡単なマニュアルを用意したり、使い方を説明する機会を設けたりすることで、スムーズに定着させることができます。

スマホから利用できる

仕事でパソコンを使わない人でもスマホならほとんどの人が持っているため、スマホ対応は欠かせない条件です。

スマホのプッシュ通知機能を活用すればメッセージをすぐに確認でき、スムーズなコミュニケーションに貢献できます。また、移動中や仕事の合間などのちょっとした時間にもチェックできるため、メッセージの開封率や返信率も向上します。

履歴が残り、読み返しやすい

過去のやりとりが履歴として残るかどうかも大切なポイントです。履歴が残っていれば後からメッセージを見返すことができ、内容を再確認できます。また、万が一トラブルが発生した場合でも、やりとりを振り返ることで誤解を防いだり、責任の所在を明確にしたりするのに役立ちます。

さらに検索機能があれば、過去のやりとりから必要な情報を効率よく探せます。時間短縮になるのはもちろん、同じ内容を繰り返し伝えるミスの防止にも役立ちます。

顧客との連絡ツールにSMSがおすすめな理由

SMSには次の特徴があることから、顧客との連絡手段におすすめです。

  • 携帯電話番号で連絡が可能
  • アプリのダウンロードや会員登録の必要がない
  • 到達率・開封率が高い

おすすめの理由をひとつずつ見ていきましょう。

携帯電話番号で連絡が可能

SMSは、携帯電話番号が分かればメッセージを送信できます。メールもアドレスが分かれば送信できますが、変更も多く宛先不明になるリスクがあります。一方、携帯電話番号はキャリアを変える場合もMNP(携帯電話番号ポータビリティ)によって同じ番号を使い続けることが多く、安定した連絡手段となります。

また、携帯電話番号は数字のみ11桁のため、メールに比べると打ち間違えによる誤送信が少ないのもメリットです。

アプリのダウンロードや会員登録の必要がない

ビジネスチャットやSNSなどのコミュニケーションツールは、利用開始前のダウンロードやアカウント作成などが必要です。一方、SMSはスマホや携帯電話の標準機能として備わっているため、専用アプリのダウンロードや会員登録をせずに使い始められます。

また、スマホ以外のガラケーでも受信可能なため、スマホユーザーだけでなく幅広い層に対応できます。顧客側の負担が少なく、情報をスムーズに届けられるのは大きな利点といえるでしょう。

到達率・開封率が高い

SMSは、ほかの連絡手段と比べて到達率や開封率が高いのが特徴です。いつも持ち歩いているスマホや携帯電話に直接届き、通知が表示されるため、目に留まりやすいのがポイントです。

メールは迷惑メールフォルダに振り分けられたり、ほかのメールに埋もれてしまうことがありますが、SMSはそのリスクが低く、開封率や返信率も高くなります。特に、緊急の連絡や重要な通知を確実に届けたい場合、SMSは最適な手段となります。

法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」

顧客との連絡にはメールが多く利用されますが、「開封されないことがある」「リアルタイムなやりとりが難しい」といった課題があります。また、ビジネスチャットなどのアプリは円滑なコミュニケーションに貢献してくれますが、ダウンロードや設定などが必要なことからすべての顧客に対して使いやすいわけではありません。

SMSなら、携帯電話番号さえ分かればスマホや携帯電話にメッセージを送れるうえに高い到達率・開封率を誇ります。法人向けSMS送信サービス「KDDI Message Cast」を利用すれば、専用の管理画面から一斉送信や個別送信が可能で、API連携による自動送信にも対応。送信数に応じた従量課金制で、規模に応じて柔軟に運用できます。

まとめ

ビジネスで活用できる連絡手段には、メールのほかにビジネスチャット、SMS、LINEなど複数の選択肢があります。メールは一般的な手段ですが、チェックや返信が遅れがちで、迷惑メールフォルダに振り分けられるなど、開封されないリスクもあります。

メール以外の連絡ツールを選ぶ際は、スマホで利用でき、操作が簡単で履歴を見返しやすいものを選ぶとよいでしょう。特にSMSは、高い到達率と開封率を誇り、顧客への重要な連絡手段として有効です。

連絡ツールにはそれぞれ特徴があります。用途に応じて適切なツールを選択し、効果的なコミュニケーションを実現しましょう。