クレジットカード業界でSMSを利用するメリットとは?活用場面や成功事例も紹介

クレジットカード業界では、SMSがお客様への重要な連絡手段として注目されています。最近では、本人確認のワンタイムパスワード送信などでSMSを利用されたことがある方も多いと思います。本記事では、クレジットカード業界におけるSMSの具体的な活用シーンや導入メリット、成功事例を紹介します。あわせて導入時の注意点も解説します。
目次
クレジットカード業界でよくある問題
クレジットカード業界では、お客様が支払いを滞納した際に、なかなか連絡が取れないという問題があります。電話をかけても出てもらえなかったり、メールを送っても反応がないことは少なくありません。督促電話の場合は、「○○日に支払います」と話した後も入金が無いと、そのあとも何度も連絡しなければならず、非常に手間がかかります。
逆に、お客様がせっかく折り返し連絡をしてくれても、コールセンターが混み合っていてオペレーターにつながらないケースもあります。督促業務は、担当者の業務負担を増やすだけでなく、時間やコストもかかります。連絡がつかない状況は、未回収のリスクが増えるだけでなく、顧客満足度の低下につながる恐れもあります。
クレジットカード業界におけるSMSの活用場面

クレジットカード業界では、SMSを上手に活用することで、お客様への重要なお知らせをすばやく、確実に届けることができます。ここでは、実際によく使われている7つの場面を文例とともにご紹介します。
督促連絡
なかなか電話に応じてもらえない支払い督促などの重要な連絡は開封率の高いSMSが効果的です。以前は督促のはがきなどを送っていましたが、次の引き落とし日や支払い期限までに期日が短いケースは郵送だと間に合わないこともありました。また、相手が支払った後に入れ違いで督促はがきが届くとクレームにもつながります。
SMSで期日や支払い金額を事前に連絡しておけばスムーズな対応を促すことができ、結果として回収率の向上も期待できます。
例文
〇〇様
お世話になっております。〇〇カード会社です。
〇月〇日時点でお支払いの確認が取れておりません。お手数ですが、以下のリンクよりご確認・お手続きをお願いします。
【期限】〇月〇日
【金額】〇〇円
▶お支払いはこちら:https://〇〇〇
利用明細・請求額の通知
SMSで毎月の利用明細や請求額を通知すると、紙の明細書やメール通知と比べて、確認してもらえる確率が高くなります。クレジットカードの請求未払いのほとんどは、口座の残高不足による引き落とし失敗などの確認ミスによるものと言われています。事前にSMSで確実にユーザーが金額を確認することで、このようなうっかりミスを防止できます。これによって企業側の督促業務や対応の手間が減り、業務効率の向上にもつながります。
例文
〇〇様
お世話になっております。〇〇カード会社です。
今月のご利用明細と請求額が確定しました。以下よりご確認ください。
【請求金額】〇〇円
【支払日】〇月〇日
▶明細はこちら:https://〇〇〇
住所の確認の連絡
顧客が引っ越ししてしまって、クレジットカードの利用明細書や更新カードなどの郵便物が届かなくなったというケースがよくあります。公共料金などの支払いに比べて、クレジットカードの住所変更などは後回しにされがちです。
住所変更の手続きがされていないと、住所不明で郵便物が返送されてしまいますが、携帯電話の番号は変更されずに使われていることが多いため、SMSを利用すれば、お客様に高い確率でお客様に連絡をとることができます。
例文
〇〇様
お世話になっております。〇〇カード会社です。
現在、ご登録のご住所宛にお送りした郵便物が返送されております。お引っ越しなどで住所が変更されている場合は、お手数ですが下記のリンクから最新のご住所をご登録くださいますようお願いいたします。
▶住所登録はこちら:https://〇〇〇
不正利用検知時の本人確認
不審なカード利用があったとき、すぐにSMSで本人確認の連絡を行うことで、不正利用の被害を未然に防ぐことができます。SMSは電話やメールに比べて到達が早く、通知に気づきやすいため、リアルタイムで利用者に確認してもらえる可能性が高まります。
また、万が一不正利用が確認された場合でも、早期対応が可能となり、被害の最小化や利用者の安心感の向上にもつながります。カード会社にとっても、信用維持やカスタマーサポートの負担軽減といった面で大きなメリットがあります。
例文
〇〇様
お世話になっております。〇〇カード会社です。
このたび、お客様のカードにて不審なご利用が検知されました。
利用日時:〇月〇日〇時〇分
利用金額:〇〇円
利用先:〇〇〇
もし心当たりがない場合は、下記リンクよりご確認くださいますようお願いいたします。
▶本人確認はこちら:https://〇〇〇
口座振替エラー・引き落とし不能の通知
口座の残高不足などにより引き落としができなかった時も、SMSを使えば該当の利用者に即座に連絡することができます。支払いが滞ると遅延損害金が発生したり、信用情報に影響が及ぶ可能性もあるため、利用者としても早めに知らせてもらい、早めに対応をしなければなりません。
迅速な連絡により、利用者が早めに入金対応を行える可能性が高まり、延滞リスクの軽減やトラブルの未然防止につながります。結果として、企業側の督促業務の効率化やコスト削減にも寄与します。
例文
〇〇様
お世話になっております。〇〇カード会社です。
本日、口座からのご利用代金の引き落としができませんでした。
お手数ですが、下記リンクよりお支払い方法のご確認をお願いいたします。
▶ご確認はこちら:https://〇〇〇
SMS認証
SMSは、本人確認の手段としても広く活用されています。
クレジットカードの利用明細をWebサイトやアプリで確認できるサービスでも、通常はIDやパスワードを使ってログインしますが、それだけでは第三者による不正アクセスのリスクが残ります。こうしたリスクを軽減する方法として、SMSで認証コード(ワンタイムパスワード)を送信し、それを利用者が入力する「SMS認証」が用いられます。
SMSは即時性が高く、操作の流れを止めることなく認証を行えるため、セキュリティと利便性のバランスが取れた認証手段と言えます。
例文
〇〇様
お世話になっております。〇〇カード会社です。
【認証コード】123456
コードの有効期限は〇分間です。第三者に共有しないようご注意ください。
キャンペーンやポイント付与の案内
SMSはキャンペーン情報やポイント付与の案内など、プロモーション用途にも幅広く活用されています。これは、SMSは即時性が高いため、期間限定のセールやポイントアップキャンペーンなどの情報をスピーディーに届けることができるからです。また、リンク付きのメッセージであれば、そのままキャンペーンページに誘導できます。
さらに、SMSは電話番号だけで配信できるため、メールアドレスが不明なユーザーにもアプローチ可能で、幅広いターゲットへのリーチ手段としても有効です。
例文
〇〇様
お世話になっております。〇〇カード会社です。
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クレジットカード業界でSMSを利用する4つのメリット


クレジットカード業界では、SMSを活用することで、企業にとっても利用者にとってもさまざまなメリットがあります。ここではSMSを取り入れるメリットについて解説します。
携帯電話番号だけで簡単に送信できる
SMSは携帯電話番号さえわかれば送信可能です。メールアドレスや住所が変わっても、携帯番号は変わらないことが多いため、メッセージが届く確率が高くなります。
また、SMSはスマートフォンに標準搭載されているため、特別なアプリを使わずにすぐに受信・確認できる点も大きなメリットです。
高い到達率と開封率で連絡漏れを防げる
SMSは携帯電話番号宛に直接届くため、電話やメールよりも到達率と開封率が高くなります。特にメールは迷惑フォルダに振り分けられる可能性がありますが、SMSは見落とされにくく、お客様に確認してもらえる可能性が高くなります。
支払いの督促や不正利用の注意喚起など、大切なお知らせも素早く届けることができ、トラブルの防止にもつながります。
業務効率が向上し、コスト削減につながる
電話での督促や郵送による通知は、多くの人手や時間がかかり、郵送費などのコストも発生します。郵送先住所が海外という場合もあります。SMSを活用すれば、一括送信や自動送信といった機能を利用し、少ない手間でスピーディーな対応が可能です。業務負担を大幅に軽減でき、全体のコスト削減にもつながります。
お客様の好きなタイミングで内容を確認できる
お客様の中には、営業時間中に電話がつながりにくい方もいます。何度かけても連絡が取れないことも少なくありません。SMSなら、送信したメッセージをお客様が自分の都合の良い時間に確認してもらうことができます。
また、クレジットカードの利用金額や支払い期限など大切な情報は、電話だと聞き間違いのリスクがありますが、SMSなら文字で伝えられるので内容を正確に伝えることができます。
クレジットカード業界におけるSMSの活用成功事例
株式会社ジャックスでは、クレジットカードに付帯する保険の条件変更に関するお知らせを、従来のDM(ダイレクトメール)からSMSに切り替える取り組みを行いました。以前は印刷費や郵送費などのコストが大きな負担となっていましたが、SMSの導入により年間約2,560万円ものコスト削減に成功しました。
SMSは情報を迅速かつ確実に届けられるだけでなく、開封率も高く、多くのお客様にスムーズに内容を伝えることができたといいます。返送処理など業務負担も削減でき、配信処理によりDMより作業時間を短縮することもできるため、効率化にもつながっています。SMSはコスト削減と業務効率化の両面で効果を発揮した成功事例となりました。
関連リンク:https://kddimessagecast.jp/blog/sms_dl/creditcard_sms_jirei/
クレジットカード業界でSMSを利用する際の注意点


SMSは便利な連絡手段ですが、誤送信やセキュリティリスクなど注意すべき点もあります。クレジットカード業界がSMSを活用する際に特に気を付けたいポイントを解説します。
夜間の督促連絡はNG
貸金業法により、午後9時から午前8時までの時間帯に督促の連絡を行うことは禁止されています。SMSでの連絡もこのルールの対象となるため、夜間の督促はできません。
また、特に督促や個人情報、カード利用情報を含む内容を送信する際は、宛先や内容に誤りがないかしっかり確認することが大切です。誤って別のお客様に他人の督促内容を送ってしまうと、個人情報の漏えいにつながる恐れがあります。
クレジットカードに関する重要な情報は慎重に取り扱い、送信前のチェックが重要です。
フィッシング詐欺と誤認されない工夫をする
近年、SMSを悪用したフィッシング詐欺が社会問題となっています。正規のカード会社からのSMSであっても、お客様がリンクをクリックしないケースも増えています。お客様に安心してアクセスしていただくためには、送信元の電話番号を自社の公式サイトで公開し、公式サイトやカスタマーサポートと一貫した文面を使用することが重要です。
SMSを導入する手順
サービス導入までの流れ
- 導入検討
- 申込書ご提出
- アカウント発行手続き
- 動作試験
- アカウント通知書受領
5つのステップ後、ご利用開始となります。
法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」
法人向けSMS送信サービス「KDDI Message Cast」を使いDMのコストを抑え、電話での連絡の取りづらさも解消し、お客様と確実性高いコミュニケーションをとることが可能です。API連携による自動送信や、配信結果の可視化機能も搭載。金融業界をはじめ、多くの企業で導入されており、督促・本人確認・緊急連絡など幅広い用途でご利用いただいています。
ぜひ一度、資料請求やお問い合わせから実際の費用感をご確認してみてください。
管理画面(入稿ポータル)からご利用をご希望の場合、お申し込みから6~10営業日で導入が可能です。
まとめ
クレジットカード業界では、支払い督促、不正利用の通知、本人確認など、さまざまな場面でSMSの活用が進んでいます。SMSは郵送やメールと比べて到達率・開封率が高く、業務の効率化やコスト削減に加え、お客様へのサービス向上にもつながります。
ただし、督促時間に関する法律の順守や、顧客情報の取り扱いには十分な注意が必要です。信頼できるSMS送信サービスを選び、適切な運用を行うことが、安全かつ効果的に活用するために重要です。
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