2025年9月19日

ペッツファースト株式会社

業種
ペット
従業員数
1,209名[うち獣医師66名 愛玩動物看護師65名※業務委託含む](2025/2月末時点)
取り組み
お客様への重要なご案内にSMSを活用し、解約防止による年間130万円の売上創出を実現
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SMS送信サービス「KDDI Message Cast」業界別事例集

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「ペットの一生に寄り添う」という理念のもと、ペッツファースト株式会社は子犬・子猫専門のペットショップを全国に展開しています。その事業は単なるお迎えのマッチングに留まりません。ペットフードの定期便サービスや、飼い主様の不安に寄り添う有料サポートプログラム「ほっとサポート」、さらには動物病院や老犬ホームの運営まで、「Pets always come first(ペット最優先)」の想いを体現する総合的なサービスを提供しています。

しかし、その想いを顧客一人ひとりに届ける過程では、「分断されたデータ管理」「業務の属人化」「アプローチ手段の限界」という、多くの企業が直面する課題がありました。

今回、同社はSalesforceからSMSが送信できる「KDDI Message Cast for Salesforce(以下、KMC)」を導入し、これらの課題を乗り越え、大きな成果を上げています。本記事では、初期導入を推進されたほっとサポート事業部の安村 良太様、その後任として現在サービス活用を牽引する松永 優香様、そして商品部で活用の幅を広げている杉本 美月様に、同社がどのようにしてコミュニケーションの壁を打ち破り、業務効率化と顧客満足度の向上を実現したのか、お話を伺いました。

目次

導入前の壁:「誰が送った?」見えないコストと機会損失の二重苦

− 本日はありがとうございます。まず、KMC導入前に抱えていた課題について、より詳しくお聞かせいただけますか?

<ペッツファースト株式会社 ほっとサポート事業部
安村 良太 様 >

安村 様:当社の顧客情報は、そのほとんどがSalesforceで一元管理されています。しかし、SMSの活用においては、旧来の配信ツールがその流れを完全に分断していました。一括でSMSを送信するたびに、まずSalesforceから対象者リストを抽出し、別のSMS配信ツールにインポート。送信後には、その結果データを再び手作業でSalesforceに登録し直すという、非常に手間のかかるフローを踏んでいました。この一連の作業が月に8回ほど発生し、毎回2時間、合計で月に約16時間も費やしていました。時給に換算すると約2.4万円のコストがかかっていました。 これは単純なデータ入力作業であり、本来お客様のために使うべき貴重な時間が、社内のための作業に消えてしまっている状態でした。

− 手作業でのデータ移行は、工数だけでなくセキュリティ面でも気になりますね。

安村 様:まさにその通りです。工数だけでなくセキュリティリスクも内包していました。さらに大きな課題は、この旧SMSツールの操作が複雑で、扱える担当者が社内でわずか2名に限られていたことでした。さらに悪いことに、そのアカウントも共有で利用していたため、『このSMSは一体誰が送ったのか』が分からなくなるという、管理上の課題も抱えていました。お客様に重複して連絡してしまうリスクと常に隣り合わせで、現場は常にヒヤヒヤしていました。

− そうした状況は、現場のオペレーションにも大きな影響を与えていたのではないでしょうか。

松永 様:はい。結果としてSMS送信は完全に属人化し、他のオペレーターは電話以外の連絡手段を持てずにいました。しかし、電話の接続率は約30% ほどです。メールはアドレスが変わっていたり、口頭での聞き取り間違いがあったりで、お客様に大切な情報が届かないケースが多発していました。特に、フードの定期便をご利用のお客様で、住所変更などでごはんをお届けできなくなった方へアプローチする手段がなく、そのまま解約につながってしまう…。現場としては「あと一歩で継続いただけたかもしれないのに」という悔しい思いを何度も経験しました。

<ペッツファースト株式会社  ほっとサポート事業部
松永 優香 様 >

解決策と成功の鍵:Salesforceとのスムーズな連携と、信頼性を高める文面の工夫

− 数あるSMSサービスの中からKMCを選ばれた理由は何だったのでしょうか?

安村 様:決め手は「Salesforceとのシームレスな連携」でした。顧客情報を管理するSalesforceから直接SMSを送信でき、その履歴も自動で残せる。従来の手間が嘘のように無くなることが最大の魅力でした。他社ツールではカスタムオブジェクトからの送信に対応していなかったり、Salesforce連携に追加費用や開発が必要だったりした中で、KMCの柔軟性は際立っていました。

− 近年はフィッシング詐欺なども巧妙化していますが、お客様に安心していただくためにメッセージ内容で工夫されている点はありますか?

<ペッツファースト株式会社  商品部 杉本 美月 様 >

杉本 様:はい、そこは非常に重視しています。「これはペッツファーストからの正規の連絡だ」と一目で分かっていただけるよう、いくつかの工夫をしています。まず、メッセージの冒頭にお客様のお名前だけでなく、当社独自の管理番号である『ペット番号』も記載するようにしています。これはお客様と当社だけが共有している情報なので、信頼性が高まります。

松永 様:また、お客様がご登録したペット名もSalesforceに情報として保持していますので、本文に含めることで、「自分のペットの件だな」と安心して内容を確認いただけるようにしています。

− なるほど。パーソナライズと具体的な情報の提示で、フィッシングとの明確な差別化を図っているのですね。

杉本 様:現場のオペレーターも、その使いやすさに驚いています。操作が本当にシンプルで、誰から教わることなく、みんな直感的に使えています。今では10名以上のオペレーター全員が当たり前にSMSを活用しており、業務の属人化が完全に解消されました。

導入効果:継続率1.5倍、年間130万円以上の売上を創出

− KDDI Message Cast 導入の効果は、具体的にどのように表れていますか?

安村 様:まず、従来月間16時間かかっていたSMSの履歴管理工数がゼロになりました。これにより業務が大幅に効率化され、アウトバウンド担当を2名から1名体制に削減できています。

松永 様:売上への貢献も大きいです。この取り組みを始めた2024年12月から約半年間の実績では、従来アプローチが困難だった住所不明のお客様に対し、SMSで連絡が取れたことで、本来解約となるはずだった28名のお客様にサービスを継続いただけました。これを年間の売上に換算すると、130万円を超えるインパクトになります。

杉本 様:フード定期サービスにおいても、SMS導入後にサービス再開率が8%から12%へ、1.5倍に向上しました。お客様からも「電話に出られなかったがSMSで知らせてくれるから内容を把握できて助かる」「SMSで見て電話しました」といったお声が増え、コミュニケーションが格段にスムーズになったと実感しています。

松永 様:現場のオペレーターからも、「以前はメールアドレスの聞き取りだけで5分以上かかることもありましたが、今は『SMSで送りますね』の一言で済み、お客様との会話に集中できるようになった」「架電時間の短縮および工数の削減につながった」といった声が上がっています。またSMS本文に、お客様の氏名やペットのお名前等のSalesforceの顧客データを使えるようになったことで、一連の作業が効率化され大変助かっています。

成功を支えた、もう一つの決め手:料金体系と「伴走型」サポート

− 機能面以外で、導入の決め手となったポイントはありますか?

安村 様:料金が非常に良心的だったことも大きいですね。月額の固定費を抑え、利用した分だけ費用が発生する体系は、導入のハードルを大きく下げてくれました。そして何より、サポート体制の手厚さには驚かされています。ツール導入というと、契約したらあとは自走、というケースが多い中で、KMCの担当者さんは定期的に「何かお困りごとはありませんか?」「こういう使い方もできますよ」とご連絡をくださるんです。導入から運用まで、まさに伴走してくれるようなサポートがあるからこそ、社内に活用がスムーズに浸透したのだと感じます。

未来への展望:データ活用で顧客満足度を最大化し、年間1,500万円のコスト削減へ

− 最後に、今後の展望についてお聞かせください。

安村 様:Salesforceにデータが統合されたことで、部署ごとの送信数などを可視化するダッシュボードを構築できました。今後はこれらのデータを分析し、より効果的な時間帯の配信や、お客様の属性に合わせたアプローチなど、さらなる改善に繋げていきたいです。将来的には通話履歴も統合し、お客様とのコミュニケーション全てを一元管理するのが理想ですね。

安村 様:また、現在郵送で行っている契約更新案内の郵送費用削減についても視野に入れています。現在は年間で1,500万円近いコストがかかっており、今後、さらに郵送料の値上げも見込まれる中、この負担は看過できません。これらも、SMSやRCS(リッチコミュニケーションサービス)を活用した手法に切り替えることで、大幅なコスト削減を実現できるだけでなく、お客様に重要なご連絡を確実に届けることでさらなる満足度の向上にも繋がっていくと考えております。

− 安村 様、松永 様、杉本 様、本日は貴重なお話をありがとうございました。

「ペット最優先」の想いをテクノロジーとデータで支え、顧客との信頼関係を深化させるペッツファースト様の取り組み。その挑戦を、KDDI Message Castが少しでも支えられていることを大変光栄に思います。今後も、ペッツファースト様の事業にさらに貢献できるよう、機能やサービスの改善に努めてまいります。

本記事をお読みの企業様で、「顧客とのコミュニケーションに課題を感じている」「分断されたツール管理から脱却したい」とお考えでしたら、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

お客様のビジネス状況に合わせた最適なサービスのご提案から、導入後の継続的なサポートまで、KDDI Message Cast が責任を持って伴走いたします。

【企業情報】

・会社名:ペッツファースト株式会社
・業界:ペット
・導入サービス:KDDI Message Cast for Salesforce
・Webサイトhttps://www.pets-first.jp/

※本記事に掲載されている情報は、取材時点(2025年6月)のものです。

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