海外にいる家族や友人、ビジネス相手と手軽に連絡を取る手段として「国際SMS」があります。携帯電話の番号さえあれば、インターネットの接続なしでメッセージを送受信できるため、とても便利です。また、国際SMSはスマートフォンだけでなく、ガラケー(フィーチャーフォン)にも送信できるため、幅広い相手と連絡をとることができます。本記事では、国際SMSの基本情報や送信手順、利用料金をキャリア別に解説します。国際SMSには注意しなければいけない点もあるのでぜひ参考にしてください。

国際SMSとは?

国際SMSとは、海外にいる相手とSMS(ショートメッセージ)を送受信できるサービスです。相手の電話番号と国が分かれば、通常のSMSと同じようにインターネットの接続なしでメッセージが送信できます。

基本的に特別な申し込みは不要で、月額使用料もかかりませんが、送信時には1通あたりの料金が発生し、文字数に応じて料金が変わります。

国際SMSはさまざまな国に対応しており、個人のコミュニケーションだけでなく、企業が海外顧客への通知や認証コード送信などに利用するケースも増えています。

国際SMSのメリット

国際SMSを利用することで、個人でも企業でも簡単にメッセージを送ることができます。ここでは、国際SMSを利用する2つのメリットについて詳しく解説します。

携帯電話番号で海外とやり取り可能

国際SMSの最大のメリットは、相手の携帯電話番号と国さえ分かれば、海外の相手と簡単にメッセージをやり取りできる点です。Eメールの場合、アドレスを知らなかったり、変更されていると連絡が取れなくなってしまいます。しかし、電話番号はキャリアを変えても変更される可能性が低いため、長く連絡を取っていなかった相手でもメッセージが届く可能性が高くなります。

また、国際電話は料金が高額になりがちですが、国際SMSならコストを抑えて手軽にメッセージを送ることができる点もメリットです。受信は無料なので、相手に料金の負担をかけずに連絡ができます。

ガラケーユーザーにも送信が可能

国際SMSは、スマートフォンだけでなく、ガラケー(フィーチャーフォン)にも送信できる点も大きなメリットです。ガラケーはインターネット接続が制限されていることが多く、メールやメッセージアプリが使えない場合があります。

また、日本ではLINEなどのアプリが広く利用されていますが、海外の相手が同じアプリを使っているとは限りません。その点、国際SMSなら、スマートフォンや専用アプリがなくても送受信が可能なため、誰にでも手軽にメッセージを届けることができます。

国際SMSを送信する手順

国際SMSの送信方法は、基本的にどのキャリアの携帯電話でも共通です。順を追ってやり方を見ていきましょう。

1. 宛先を入力する

宛先は「010」または「+」の後に国番号、電話番号の順に入力します。

※電話番号が「0」から始まる場合は、最初の「0」を省きます。

2. 本文を入力する

海外の携帯電話では全角文字が正しく表示されないことがあるため、半角文字の使用が推奨されます。また、送信可能な文字数を事前に確認しておきましょう。

3. 送信する

入力内容を確認し、送信すれば完了です。

主要国の国番号一覧

日本から多く国際電話が発信されている10か国の国番号は以下の通りです。

国名国番号
アメリカ1
中国86
香港852
韓国82
タイ66
フィリピン63
台湾886
シンガポール65
イギリス44
インド91

※令和2年度総務省発表発信時間の対地別シェアの推移よりランキング

国際SMSを送受信できる国

国際SMSを送受信できる国は、利用するキャリアによって異なります。多くのキャリアや格安SIMが国際SMSサービスを提供していますが、対応している国や地域はそれぞれ異なるため、送信前に自分のキャリアが対応している国を確認しておきましょう。

【キャリア別】国際SMSの利用料金と文字数

国際SMSの利用料金はキャリアや文字数によって異なります。各キャリアごとの利用料金について紹介します。

ドコモの場合

送信文字数1回あたりの料金(免税)
半角英数字のみの場合全角の場合
1~160文字1~70文字50円
161~306文字71~134文字100円
307~459文字135~201文字150円
460~612文字202~268文字200円
613~765文字269~335文字250円
766~918文字336~402文字300円
919~1071文字403~469文字350円
1072~1224文字470~536文字400円
1225~1377文字537~603文字450円
1378~1530文字604~670文字500円

参考:NTTドコモ「文字メッセージを送る(国際SMS)」

auの場合

送信文字数1回あたりの料金(免税)
半角英数字のみの場合全角の場合
1〜160文字1〜70文字100円
161〜306文字71文字〜134文字200円
以降153文字ごと以降67文字ごと100円ずつ加算

参考:au「文字メッセージをおくる(国際SMS)」

ソフトバンクの場合

送信文字数全角の場合1回あたりの料金(免税)
1~70文字100円(1通分)
70~134文字200円(2通分)
135~670字67文字ごとに1通分加算

※ご利用の機種またはアプリにより1回に送信可能な文字数が異なります。

参考:ソフトバンク「国際メール」

楽天モバイルの場合

Android標準/iOS標準100円/通(免税)
全角の場合半角の場合
1~70文字1~160文字1通分
71~134文字161~306文字2通分
135~201文字307~459文字3通分
202~268文字460~612文字4通分
269~335文字613~765文字5通分
336~402文字766~918文字6通分
403~469文字919~1071文字7通分
470~536文字1072~1224文字8通分
537~603文字1225~1377文字9通分
604~670文字1378~1530文字10通分

参考:楽天モバイル「国際SMS」

国際SMSの注意点

国際SMSを利用する際にはいくつかの注意点があります。以下のポイントをしっかり確認して、送信する時に間違えないようにしましょう。

定額・割引サービスの対象外になる

国際SMSは通常、定額プランや割引サービスの対象外となるため、利用した分だけ料金が発生してしまいます。したがって、長期間の利用では料金がかさむため、スポット的に利用するのがおすすめです。送信前に料金を確認して、予算に応じて利用しましょう。

送信できない場合がある

相手側が利用する通信キャリアによっては、国際SMSを迷惑メッセージとしてブロックする場合があります。特に、海外事業者からのSMSはスパム対策としてブロックされることもあり、正しくメッセージが届かない可能性があります。送信できないリスクを減らしたい場合は、国内網を利用したSMSの送信を検討しましょう。

届かなくても料金が発生することがある

国際SMSでは送信したSMSが相手に届かない場合でも、料金が発生してしまいます。身に覚えのない国際SMSは開封されないリスクもあります。また、通信事業者の不具合や設定ミスなどでメッセージが届かないことがあるため、送信先の状況や利用条件を事前に確認しておくことが重要です。

海外とのやり取りはSMSの活用がおすすめ

国際SMSは、海外の相手と簡単にやり取りできる便利なサービスです。相手の携帯電話番号だけでメッセージを送信できるため、世界中のたくさんの人にメッセージを届けることができます。特別な申し込みは不要で、誰でも手軽に利用できるため、海外とのコミュニケーションには積極的に活用することをおすすめします。

法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」

ビジネスでのSMS利用では、KDDIとSupershipが提供する「KDDI Message Cast」がおすすめです。ショートメールだけでなく長文の配信にも対応していて、短縮URLも簡単に生成できるようになっています。KDDI Message Castなら初期費用や月額費用※がかからず、低コストでSMS配信ができます。SMS送信サービスの活用を始める際には安心して利用できるKDDI Message Castをまず検討してみましょう。

※KDDI Message Cast for Salesforceを除く

まとめ

国際SMSは、携帯電話番号が分かれば、日本以外のたくさんの国や地域の相手と簡単にコミュニケーションできる便利なサービスです。申し込みや月額料金は不要で、必要なときにすぐにメッセージを送ることができます。

ただし、送信可能な文字数や料金はキャリアによって異なるため、事前に公式サイトで確認しておくことをおすすめします。国際SMSは国際電話に比べて費用が安く抑えられるため、海外とのやり取りや旅行中の連絡手段として、ぜひ活用してみてください。