水道料金の長期滞納者に対して、文書と電話で行っていた督促業務に新たにSMSを導入。納付率を下げることなく電話督促に係る工数を約6割削減し、業務効率化に繋がった。
大府市役所

- 業種
- 自治体
- 従業員数
- 687名(令和5年4月1日時点)
- 取り組み
- 従来文書と電話で行っていた通知案内をKDDI Message Castで実施
- 利用用途
- 利用
サービス

大府市は愛知県の中央部に位置する市で、人口93,016人、40,492世帯の住民が暮らしています。(2023年12月末現在)今回は「KDDI Message Cast」を導入いただいた大府市水と緑の部水道経営課のご担当者様より、導入のきっかけや具体的な活用方法、利用後の変化などについて伺いました。

採用の理由と経緯
− 事業概要と担当業務についてご紹介ください。
大府市水と緑の部水道経営課 水道業務料金係にて主任を務めております。
水道経営課は水道事業と下水道事業の中でも財政・収支計画や経理、料金の算出・収納、水道の中止開始等の各種お手続きの受付を担当しています。
適切な時期に施設や管路の更新と維持管理ができるように財政計画を立て、将来にわたりいつでも安心・安全な水を届けられるように事業を運営しています。
主な担当業務としては、水道料金と下水道使用料の収納を担当しています。お送りした納付書や口座振替によるお支払い状況を確認し、お支払いがなければ文書や電話などでご連絡しています。
市民の皆様のニーズはどんどん変化するので、ご利用の水道の情報を受け取りやすい媒体やお支払いしやすい納付方法を検討して、より皆様に合ったサービスの提供を目指しています。
− 業務の中で、どのような課題がありましたか?
水と緑の部水道経営課では、毎月月末頃に水道料金の未納者に対して文書による督促を実施しております。文書を発送するタイミングに合わせて、年2回ほど長期滞納者に対して電話による督促案内をしています。これは電話での督促をしない月に比べると納付率が15%程度向上するため、効果的な手段として継続的に行われていました。
しかし、これには1回あたり約360件の電話対応が発生します。1件につきご説明に5分はかかるため、電話督促には約30時間もの時間を要しており、これを総勢22名で分担する必要がありました。

− KDDI Message Castを選んだ理由は?
電話での督促は時間がかかり、短時間で一斉にお知らせする方法を検討していました。
Eメールの一斉送信も検討しましたが、水道の開始申込みの際にメールアドレスを伺っていないので、電話番号で一斉にメッセージを送れるところが決め手でした。
KDDI Message Castは従量課金制のため、配信しない月はコストがかからず、負担なく始めることが出来ました。
導入後の効果
− KDDI Message Castをどのように利用していますか?
まず、長期滞納者に対する電話対応をSMSでの一斉案内に変更しました。SMSの受信が難しい方や、納付計画などお話が必要となる一部の方に限り、SMSと併用して電話をする運用に切り替えました。また、当取り組みを地域住民の方々に幅広く周知を行うため、SMS配信のご案内を市のホームページに掲載しております。
− KDDI Message Castで実際に送られた内容を教えてください。
『大府市水道経営課です。本メールは10月31日付で郵送の給水停止予告書と併せてお送りしています。予告書をご確認の上、指定期日までに納付してください。
電話:0562-45-6238
受付時間:平日午前8時30分から午後5時15分
※このSMSは送信専用です。』

− KDDI Message Castの導入によって、どのような効果が出ていますか?
電話をかける件数が半減し、約160件/回、約13時間(約160件×5分) と約6割近くの工数削減が出来ました。また、半数以下の7名で対応が可能になり、職員の仕事の負担が軽くなりました。
電話の件数を減らしても納付率が下がることがなかったので、SMSにより業務全体の効率化に繋がったと考えております。

− KDDI Message Castを実際に利用されていかがでしたか?
SMSを送る前は、メールよりも直接お電話で話す方が相手の心を動かせると思っていたので、納付にはつながらないのではないかと不安でした。
実際にSMSを送ってみると、全然電話にお出にならない方にもご納付いただいて、最終的には電話で督促をしていたときと同じくらいご納付いただきました。
普段メールしかご覧にならない方にはSMSの方が合っているし、電話は一回限りですがメールは残ります。そういう点で、SMSならではのメリットを感じています。
− よろしければ導入を推進されたご担当者様としてのご感想をお聞かせください。
仕事が目一杯あるなかで残業後にお子さんのお迎えに行く同僚の姿を見送っていました。お父さんが早く帰れることで、お母さんも楽になり、ご家庭内でも好循環が生まれるのではと考えます。また、そう思ってもらえていたら嬉しいです。
その結果、より良い仕事が出来れば市民の皆さんのためにも繋がると確信しています。
− 今後の活用方法について一言いただけますでしょうか?
市民の皆さんに重要なお知らせを確実にお届けすることが、市民サービスの向上に繋がると考えております。引き続きKDDI Message Castを活用したSMSでのご案内を続けて参ります。
また、今回のKDDI Message Cast導入結果について市役所全体で共有することで、文書や電話にはないメリットを活用できるシーンを検討していきたいです。

自治体に関連する導入事例

自治体
大阪府 福祉部福祉総務課
子ども食費支援事業の申請・商品交換申込促進のため、給付の申請及び申込未完了者へのリマインド手段の一つとしてSMSを導入し、申込数の増加に貢献。
- リマインド
- Salesforceとの連携

自治体
大府市役所
水道料金の長期滞納者に対して、文書と電話で行っていた督促業務に新たにSMSを導入。納付率を下げることなく電話督促に係る工数を約6割削減し、業務効率化に繋がった。
- 督促
- 管理画面(入稿ポータル)

自治体
愛知県名古屋市
電話連絡の負担を軽減し、“命を守るケア”に注力。
- 重要連絡
- 既存システムとのAPI連携

自治体
沖縄県那覇市保健所
新型コロナウイルス陽性者への連絡にSMSを導入
- 重要連絡
- 管理画面(入稿ポータル)

自治体
福岡県久留米市
新型コロナウイルス陽性者への連絡をSMSに切り替え
- 重要連絡
- 管理画面(入稿ポータル)