開封率88%、クリック率30%!業界トップクラスの通知物を扱う通知のプロ「TOPPANエッジ」が実践するSMS×RCSハイブリッド戦略
TOPPANエッジ株式会社

- 業種
- 印刷
- 従業員数
- 2,653名(2025年3月末時点)
- 取り組み
- SMSとRCSを自動で送り分ける「ハイブリッド戦略」
- 利用用途
- 利用
サービス
郵便料金の値上げや紙代の高騰、そしてSMSだけでは伝えきれない情報量の課題――。企業の顧客コミュニケーションは今、大きな転換点を迎えています。
こうした中、注目を集めているのが次世代のメッセージ規格「RCS(リッチコミュニケーションサービス)」です。しかし、RCS対応端末はまだ限定的。そこで鍵となるのが、SMSとRCSを自動で送り分ける「ハイブリッド戦略」です。
今回は、業界トップクラスの通知物を扱う情報ソリューションのリーディングカンパニー、TOPPANエッジ株式会社の菊地 淳史様にインタビュー。
TOPPANエッジでは、同社が提供するメッセージ配信サービス「EngagePlus®(エンゲージプラス)」において、法人向けSMS・RCS送信サービス「KDDI Message Cast」を活用し、機能提供を行っています。自治体での実証実験では開封率88%、クリック率30%という驚異的な成果を実現した同社が、なぜSMSおよびRCS配信のパートナーとしてKDDIを選び、金融機関や自治体のコミュニケーションをどのように変革しているのか――その実践的な戦略に迫ります。
目次
『気づかせる』から、『行動を促す』コミュニケーションへ
− はじめに、多くの企業が「通知のデジタル化」を急いでいる背景について教えてください。

菊地 様(TOPPANエッジ):大きく2つの社会的な変化があります。1つ目は、紙媒体での通知を取り巻く環境の変化です。ご存じの通り、2024年10月にはがきが63円から85円になるなど、郵便料金が約3割値上げされました。これは、年間100万通のはがきを送る企業にとって、年間2,200万円ものコスト増につながる可能性があります。今後も段階的な値上げが予想されるため、このようなコスト増への対応は喫緊の課題です。

菊地 様(TOPPANエッジ):もう1つの変化として、生活者の変化が挙げられます。現在、国内におけるスマートフォンの所有率は96%を超え、弊社の調査では約7割の方々が「通知の電子化」を容認、あるいは希望しているというデータがあります。このことから、社会や生活者の変化に合わせて、企業は通知手段を最適化していく必要性が明確であると言えるでしょう。

− そうした中で、SMSやRCSといった携帯電話番号宛のメッセージが注目されているのですね。

原(KDDI):特にSMSが持つ「お客様に気づいていただく」という力は、今も昔も強力なコミュニケーションの基盤です。その上で、今はもう一歩先の関係構築が求められる時代になりました。SMSが『気付きを与える』ツールだとすれば、RCSは、その気づきをきっかけに『理解を深め、行動を促す』ことまでを可能にするツールです。RCSを活用することで、これまでの一方的な通知をお客様との対話へと進化させることができます。
SMSの進化版「RCS」がコミュニケーションを豊かにする
− SMSの良さを活かしつつ、コミュニケーションをさらに進化させるのが「RCS」なのですね。改めて、RCSの特徴を教えていただけますか?
原(KDDI):はい。RCSは、SMSのコミュニケーションをさらに豊かにするために設計されており、ビジネスを加速させる3つの大きな特徴があります。
- 第一に「信頼性」です。キャリアによる審査を通過した企業名・ブランド名と認証マークが表示されるため、お客様は安心してメッセージを開封できます。これは特に金融やインフラといった高い信頼性が求められる業界で不可欠です。
- 第二に「表現力」。最大2,730文字のテキストに加え、画像や動画、ボタンなどを活用し、視覚的に分かりやすい情報を提供できます。紙が持っていた「情報量の多さ」というメリットをデジタルで実現し、お客様に「読んでいただく」メッセージを届けます。
- そして第三に「双方向性」です。メッセージ内でアンケートに答えたり、Webサイトへスムーズに遷移したりと、通知に留まらず、お客様の次のアクションを自然に促せます。

原(KDDI):企業にとって、「信頼性」と「表現力」がRCSにおける大きな強みであると考えています。
近年はSMS経由のフィッシング詐欺問題、つまり「スミッシング」の被害が深刻になっており、企業から顧客へのコミュニケーションにおいて「信頼性」は非常に大きなポイントです。
KDDIでは2025年5月20日より、Android(Google メッセージアプリ)およびiOS(メッセージアプリ)の標準アプリで利用できる「RCS公式アカウント」の提供を開始しており、企業やサービスが公式認証された形で顧客とメッセージをやり取りできる環境を整備しています。これは特に金融やインフラといった高い信頼性が求められる業界で不可欠です。

参考:KDDIニュースリリース 「RCS公式アカウント」を提供開始
https://www.au.com/information/notice_mobile/service/2025-001/
「表現力」については、最大2,730文字のテキストはもちろん、画像や動画、地図、選択式のボタンなどを自由に配置できるため、単なるテキスト通知ではなく、視覚的に分かりやすく、次のアクションを促しやすいリッチなコミュニケーションが可能になります。まさに「認知を促し、理解を深め、行動へつなげていただく」までを完結できるツールです。
SMS×RCSハイブリッド戦略とは?最適な送り分けで到達率と表現力を両立
− このRCSの可能性にいち早く着目されたのが、TOPPANエッジ様です。まず、貴社のサービス「EngagePlus®」について教えていただけますか?
菊地 様(TOPPANエッジ):「EngagePlus®(エンゲージプラス)」は、SMS×RCSのハイブリッド配信を実現する携帯電話番号活用型のメッセージサービスです。最大の特長は、お客様のスマートフォンがRCSを受信できる環境にあるかを自動で判別し、受信できる方には画像や動画を含む表現力豊かなRCSを、それ以外の方には従来通りSMSを、一つのリストから自動で最適な形式で送り分けられる点にあります。これにより、企業様は対応端末の有無を気にすることなく、すべての顧客に確実にメッセージを届けながら、可能な限りリッチなコミュニケーションを実現するという理想的な戦略が可能になります。

− その「EngagePlus®」に、KDDIの法人向けメッセージ配信サービスを組み込んだ理由は何だったのでしょうか。
菊地 様(TOPPANエッジ):私たちは長年、金融機関やインフラ関係など、重要通知を数多く扱ってきました。そこでは絶対的なセキュリティと確実性が求められます。KDDI様を通じて利用できるRCS配信は、キャリアによる審査を経た公式アカウントという信頼性の高さが、紙の通知で求められるセキュアな環境という要件と完全に合致しました。お客様が心から安心して使える手段であることが、私たちにとっての絶対条件だったのです。
− 実際にRCS配信を取り入れたサービスは、多くの企業や自治体で素晴らしい成果を上げているそうですね。
菊地 様(TOPPANエッジ):ある自治体様で実施した「子育て世帯生活支援特別給付金」の申請勧奨通知では、+メッセージ(RCS)をご活用いただきました。画像やテキストをスライド形式で表示する「リッチカード」で申請期限や給付金額を分かりやすく伝え、必要な書類をアイコンで示すなど視覚的な工夫を施した結果、開封率88%、URLクリック率30%という驚異的な成果を実現しました。従来の紙やSMSのみの通知と比較して、大幅な改善が見られました。
全てのスマホユーザーに届く時代の到来へ
− これまではRCSを届けられる対象ユーザーが限られているという点が、導入のハードルになることもあったかと思います。
原(KDDI):その状況は今、大きな転換点を迎えています。「+メッセージ」は、私たち通信キャリア3社がRCS規格をベースに共同で提供してきたサービスですが、「+メッセージ」専用アプリがインストールされている端末でないと受信できないという課題がありました。一方で、グローバルではSMSの次世代規格であるRCSがOS標準のメッセージアプリでの受信に対応したことで、爆発的に普及している状況です。
そこで、私たちKDDIは、国内キャリアとしてこのグローバルな流れをいち早く捉え、RCSの受信環境整備をリードしています。auおよびUQ mobile回線において、Androidでの対応に加えて、2025年4月には国内で他社に先駆けて、iPhoneの標準メッセージアプリでのRCS送受信を可能にしました。今後も、RCSの利用者数はさらに増加する見込みです。

− 新しいアプリの登録が不要という点も、利用者にとっては嬉しいポイントですね。
原(KDDI):はい。これにより、お客様はOSを問わず、特別なアプリを追加することなくRCSの豊かなコミュニケーションを体験できるようになり、リーチできるお客様の数が飛躍的に向上します。
私たちが提供する「KDDI Message Cast」の最大の強みは、まさにこのRCSとSMSのハイブリッド配信を実現できる点にあります。受信環境に応じてRCSとSMSを自動で送り分けることで、対象ユーザーが爆発的に増加する中、すべてのお客様に確実にメッセージを届けながら、可能な限りリッチなコミュニケーションを提供できます。コミュニケーションの目的に応じて「SMSの簡潔さと、RCSの表現力を使い分ける」という、より戦略的な選択が可能になります。
まとめ:成功事例から学ぶ、次の一手
業界トップクラスの通知物を扱うTOPPANエッジの実践事例は、SMS×RCSのハイブリッド戦略が、開封率88%、クリック率30%という具体的な成果を生み出す実用的なソリューションであることを証明しています。対応端末を選ばず、すべての顧客に最適な形式でメッセージを届けるこの戦略は、紙のコスト高騰やSMSの表現力不足に悩む企業にとって、最も現実的な解決策と言えるでしょう。
SMSの持つ「気づきを与える」力はそのままに、お客様とのエンゲージメントをさらに深めるための強力なツールとして、TOPPANエッジも活用するKDDIのRCS配信サービス導入を、ぜひご検討ください。
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本記事では、RCSの概要とコミュニケーションの変化について解説しました。より具体的な導入事例やコスト削減効果について、ITmediaに掲載された下記のタイアップ記事で詳しく紹介しています。こちらもぜひ、あわせてご覧ください。
▼DM・紙コスト高騰に対応!:通知業務のコスト削減と開封率の向上を両立させるには 新しいSMS「RCS」で進化する企業メッセージ戦略
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2510/30/news001.html
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