SMS(ショートメッセージ)とは?料金や送受信方法をわかりやすく解説

SMS(ショートメッセージサービス)は、携帯電話の電話番号宛に短いテキストメッセージを送受信できるサービスです。最大の特長は、インターネット回線ではなく電話回線網を利用する点にあります。これにより、相手の機種に依存せず、携帯電話の電波が届く環境であれば誰にでもメッセージを届けられるため、ビジネスにおけるお客様への確実な情報伝達手段として、今改めてその価値が見直されています。
本記事では、SMSの基本的な仕組みから、ビジネスを加速させる次世代規格「RCS」との違い、具体的な活用事例までを詳しく解説します。
目次
SMS(ショートメッセージ)の基礎知識
まずは、SMSがどのようなサービスなのか、その基本を理解しておきましょう。
SMSとは何か?
SMSは「Short Message Service」の略で、その名の通り短いテキストを送るためのサービスです。携帯電話番号を宛先として利用するため、相手のメールアドレスやSNSアカウントを知らなくてもメッセージを送信できます。インターネット接続が不要なため、通信環境が不安定な場所や災害時でも比較的届きやすいという利点があり、公共の緊急速報や重要な通知に活用されています。
SMSの基本機能と仕組み
SMSは、音声通話で使われる回線とは別の「制御信号」を使ってメッセージを送受信します。送信されたメッセージは「SMSセンター」という専用サーバーを経由し、相手の携帯電話に届けられます。この仕組みにより、通話中でもメッセージのやり取りが可能です。ビジネスにおいては、この確実性の高い仕組みが、お客様へのリマインダーや二要素認証コードの通知など、確実に届けたい情報の送信に最適です。
SMSが誕生した背景と歴史
SMSの歴史は、携帯電話が音声通話メインだった1980年代後半に遡ります。テキストでのコミュニケーション需要の高まりを受け、1992年に世界で初めて「Merry Christmas」というメッセージが送信されました。当初は同じキャリア間でしか送受信できませんでしたが、後にキャリア間の相互接続が実現したことで爆発的に普及。今では多様なメッセージアプリが登場していますが、SMSはそのシンプルさと信頼性の高さから、社会に不可欠なコミュニケーションインフラとして活用され続けています。
SMSの料金をキャリア別に紹介
SMSの送信料金は、利用する携帯キャリアや料金プランによって異なります。国内への送信は1通あたり3.3円(税込)からが一般的ですが、文字数によって料金が変動する従量課金制が基本です。特に長文を送る場合は複数通分の料金がかかるため注意が必要です。一方、SMSの受信は原則無料です。
法人利用で送信数が多い場合や長文メッセージを送りたい場合は、「KDDI Message Cast」のような法人向けSMS送信サービスを利用することで、コストを最適化しながら効率的な配信が可能になります。
auのSMS料金
auのSMS(Cメール)は、国内宛に1通3.3円(税込)から送信できます。文字数に応じて料金が加算される仕組みです。国際SMSは送信先の国によって料金が異なり、1通100円(免税)からとなります。
ドコモのSMS料金
ドコモのSMS送信料金も、国内宛は文字数に応じて1通あたり3.3円〜33円(税込)の従量課金制です。海外の携帯電話への送信は国によって料金が大きく異なり、1通50円からとなります。契約プランによっては無料通信分をSMS送信料に充当できる場合もあります。
ソフトバンクのSMS料金
ソフトバンクのSMS送信料金は、国内宛の場合、文字数に応じて1通3.3円(税込)からです。国際SMSは1通100円(免税)からとなっています。他のキャリアと同様、長文を送信するとその文字数に応じた料金がかかります。
SMSの利用方法を詳しく解説
SMSはスマートフォンの標準機能として、特別なアプリをインストールすることなく誰でも簡単に利用できます。
SMSの使い方
個人間の連絡はもちろん、ビジネスシーンではWebサービスの本人認証コード(二要素認証)の受信や、企業からの重要なお知らせなど、確実性が求められる場面で広く活用されています。使い方は非常にシンプルで、スマートフォンに標準搭載されているメッセージアプリから、宛先の電話番号を指定してメッセージを送信するだけです。
メッセージアプリでのSMS送信方法
- 標準の「メッセージ」アプリを起動します。
- 「新規作成」ボタンをタップします。
- 宛先欄に相手の電話番号を入力するか、連絡先から選択します。
- 本文を入力し、送信ボタンをタップすれば完了です。
RCSアプリでの利用方法
「RCS(Rich Communication Services)」は、SMSの進化版ともいえる次世代のメッセージング規格です。日本では「+メッセージ」などのアプリがRCSに対応しています。RCSはデータ通信を利用するため、SMSの特長である電話番号でのやり取りはそのままに、長文テキスト、高解像度の写真や動画、スタンプの送受信、複数人でのグループチャットが可能です。
2025年からはiOSの標準メッセージアプリ(iMessage)もRCSに対応するため、今後ますます利用者の拡大が見込まれます。
SMSで送信できる文字数
SMSで一度に送信できる文字数には上限があり、これを超えるとメッセージが自動的に分割され、複数通分の料金が発生します。
- 全角文字(ひらがな、漢字など)を含む場合: 最大70文字
- 半角英数字のみの場合: 最大約160文字
ビジネスで長いお知らせを送る際には、KDDI Message Castのような長文配信に対応したサービスを利用すると、キャリアによる文字数制限(最大660文字)まで1通として扱うことができ、コスト削減とメッセージの分かりやすさ向上に繋がります。
関連リンク:SMSの文字数制限や料金、メリットを種類別に徹底解説!
https://kddimessagecast.jp/blog/sms/post-134/
SMSが届かない場合の対処法
SMSが届かない場合、まずは電波状況や電話番号の入力間違い、受信拒否設定など基本的な点を確認しましょう。法人としてSMSを送信する際は、お客様に確実にメッセージを届けることが事業の信頼性に直結します。「KDDI Message Cast」は国内大手キャリアとの直接接続(国内直収接続)により、高い到達率と安定した配信品質を実現しています。
SMSが届かない原因とその解決方法
SMSが届かない主な原因と対処法は以下の通りです。
- 電波状況の悪化: 場所を移動する、または機内モードを一度オン/オフにして電波を再受信します。
- 電話番号の誤り: 送信先の電話番号が正しいか再確認します。
- 受信拒否設定: メッセージアプリやキャリアの迷惑SMS設定で、受信が拒否されていないか確認します。
- 端末の不具合: スマートフォンを再起動すると解決する場合があります。
特定のキャリアでの障害対応
個人の端末設定に問題がない場合、利用中の携帯キャリア側で通信障害が発生している可能性が考えられます。各キャリアの公式サイトや公式SNSで、障害情報が発表されていないか確認しましょう。急ぎの場合は、別の連絡手段を検討してください。
受信設定の確認方法
意図せず受信を拒否する設定になっていることがあります。
- 迷惑メッセージフィルタの確認: メッセージアプリの設定で、特定の番号をブロックしていないか確認します。
- 通知設定の確認: メッセージは届いているが、通知がオフになっているだけの可能性もあります。スマートフォンの通知設定を見直しましょう。
- キャリアの迷惑SMS設定: 各キャリアが提供する迷惑SMSブロックサービスの設定が強すぎると、必要な認証コードなども届かなくなる場合があります。
格安SIMでのSMS利用
格安SIMには、SMS機能付きプランと、SMSが利用できないデータ通信専用プランがあります。LINEなどのアプリ認証やWebサービスの本人確認(二要素認証)ではSMSが必須となる場面が多いため、メインで利用するスマートフォンにはSMS機能付きのプランを選ぶのが安心です。法人契約においても、お客様との連絡手段としてSMSは重要なため、プラン選定時には注意が必要です。
格安SIMでのSMS利用制限とその理由
データ通信専用SIMでSMSが利用できないのは、サービス提供コストを抑え、より安価な料金プランを実現するためです。SMS機能を提供するには、大手キャリアのSMS網を利用するためのコストが別途発生します。そのコストをカットすることで、低価格なプランが提供されています。
格安SIMでのSMS設定方法
格安SIMでSMSを利用するために、基本的に特別な設定は不要です。SMS機能付きのSIMカードをスマートフォンに挿入し、インターネット接続のためのAPN設定を正しく行えば、SMSも自動的に利用可能になります。
SMSと他のメッセージサービスの違いを徹底解説
SMS、RCS、Eメール、LINE。それぞれに特徴があり、ビジネスシーンでは目的に応じた使い分けが重要です。
RCSとの違い
RCSは、SMSの「電話番号で送れる」という利便性はそのままに、LINEのようにリッチな表現を可能にしたサービスです。
| 項目 | SMS | RCS |
|---|---|---|
| 利用回線 | 電話回線網 | データ通信網 |
| 送信コンテンツ | テキストのみ(全角最大70文字) | 長文テキスト、画像、動画、URLボタンなど |
| 送信元表示 | 電話番号 | 企業名・ブランドロゴ(公式アカウント) |
| 双方向性 | 一方向(受信のみ) | 双方向(返信やアンケートが可能) |
| 開封確認 | 不可 | 可能 |
特にビジネス利用では、公式マーク付きの企業名で送信できるためお客様に安心感を与え、開封確認機能によってマーケティング効果の測定も可能です。KDDI Message Castでは、RCS非対応のユーザーには自動でSMSを送信する「フォールバック機能」も備えています。
関連リンク:RCSとは?特徴やSMSとの違い、活用事例を解説
https://kddimessagecast.jp/blog/sms/241210/
他のメッセージサービスとの比較
SMSは、相手が特定のアプリをインストールしている必要がなく、インターネット環境がなくても届けられる「シンプルさ」と「確実性」が最大の強みです。一方、LINEなどのメッセージアプリは機能が豊富ですが、相手との「友だち」登録が必要で、インターネット接続が前提となります。ビジネスでは、それぞれの特性を理解し、顧客へのアプローチ方法として使い分けることが求められます。
SMSとMMSの違い
MMS(マルチメディアメッセージングサービス)は、キャリアメールのアドレス(@docomo.ne.jpなど)を宛先に、写真や動画を送信できるサービスです。「短いテキスト専用がSMS」「写真も送れるキャリアメールがMMS」と覚えておくと良いでしょう。
SMSとEメールの違い
SMSとEメールの最大の違いは、宛先が「電話番号」か「メールアドレス」かという点です。SMSは受信時に通知が画面に表示されるなど即時性が高く、短い情報の伝達や本人認証に適しています。一方、Eメールは文字数制限がなくファイル添付も可能なため、詳細な情報の伝達やビジネス文書のやり取りに向いています。
ビジネスにおけるSMSの活用事例
開封率が非常に高いSMSは、他の情報に埋もれにくく、顧客の目に留まりやすいという大きなメリットがあります。ここでは、KDDI Message Castを活用した具体的なビジネス事例をご紹介します。
SMS送信業務の自動化と顧客フォローの最適化
定型的な連絡業務を自動化することで、業務効率は飛躍的に向上します。例えば、ECサイトの注文完了時や商品発送時にサンクスメッセージや通知を自動で送信したり、予約日の前日にリマインダーを自動送信したりすることが可能です。API連携を活用すれば、既存の顧客管理システム(CRM)と連携し、顧客一人ひとりに合わせた最適なタイミングでのフォローが実現でき、顧客満足度の向上に繋がります。
DX戦略でのSMS活用事例
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)において、SMSは顧客接点のデジタル化を加速させる有効な手段です。これまで電話やDM(ダイレクトメール)で行っていたアプローチをSMSに切り替えることで、コストを大幅に削減しつつ、よりスピーディーで確実な情報伝達が可能になります。DMと比較した場合、印刷や郵送の工程が不要なため、リードタイムを50%以上削減することも可能です。
説明時間を短縮し顧客体験を向上させた事例
あるECサイトでは、顧客からのよくある質問に対し、キーワードをSMSで受信すると自動で回答を返信するシステムを導入しました。これにより、顧客はコールセンターの営業時間を待つことなく24時間いつでも疑問を解決できるようになり、顧客満足度が大幅に向上。スムーズな購買体験が売上アップにも貢献しました。
業務効率を劇的に向上させた成功事例
ある企業では、顧客へのアポイント調整にSMSを活用。候補日時をSMSで一斉送信し、都合の良い時間を返信してもらう方式に変更しました。これにより、電話が繋がらず何度もかけ直す手間がなくなり、アポイント確定までの時間が平均で30%も短縮。やり取りの記録がテキストで残るため、「言った・言わない」のトラブル防止にも繋がっています。
関連リンク:SMSのメリットは開封率が高いことだけではない!SMSマーケティングのメリットとポイントまで紹介
https://kddimessagecast.jp/blog/sms/sms_merit/
まとめ: SMSの可能性を最大限に活用しよう!
SMSは、その高い開封率と確実性を武器に、ビジネスにおける顧客コミュニケーションを革新する大きな可能性を秘めています。さらに、次世代規格であるRCSを活用すれば、よりリッチな表現で顧客エンゲージメントを高めることも可能です。
予約のリマインダーから販促プロモーション、業務効率化まで、その活用方法は多岐にわたります。法人向けSMS送信サービス「KDDI Message Cast」は、長文SMSやRCS配信、API連携など、お客様の多様なニーズに応える機能を備え、企業のコミュニケーション課題を解決します。本記事を参考に、ぜひビジネスやサービスにSMS・RCSを効果的に取り入れ、そのメリットを最大限に引き出してください。
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この資料でわかること
- SMSの利用実態と他コミュニケーションツールとの比較
- ビジネスシーンにおけるSMSの代表的な利用用途
- 「KDDI Message Cast」の導入事例
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