日程調整メールを書く時の注意点

ビジネスシーンでの日程調整メールとは、会議や打ち合わせ、面談など、様々なビジネス上のやり取りにおいて、相手とのスケジュールを調整し、具体的な日時を決めるために送るメールのことです。相手に失礼なく、スムーズに日程を調整するためには、以下の点に注意すると良いでしょう。

  • 簡潔かつ具体的な件名にする
  • 複数の候補日を提示する
  • 目的や所要時間を明記する
  • 返信期限を明記する
  • 送信前に内容を読み返す

では、それぞれについて詳しく解説します。

簡潔かつ具体的な件名にする

メールを受信した人は、開封するまでタイトルしか目にすることができません。そのため、タイトルによっては迷惑メールや不要なメールと判断されてしまう可能性があります。先方がタイトルを読むだけで内容を理解できるよう、簡潔かつ具体的に書くことを心掛けましょう。

複数の候補日を提示する

候補日は、できるだけ複数提示しましょう。こちらから日時を一方的に指定すると、先方の都合を無視した印象を与えてしまう危険性があります。3つほどの選択肢を提示することで、先方への配慮を示すとともに、何度もやり取りをする手間を省き、日程を確定させやすくなります。その際、異なる曜日や時間帯を含めると、先方も選びやすくなるでしょう。

目的や所要時間を明記する

日程調整メールを送る際は、時間を調整していただく目的や所要時間を明確にしておきましょう。目的を具体的に明記することで、当日は共通認識をもって会議や打ち合わせを行うことができます。また、おおよその所要時間をお知らせしておけば、その前後のスケジュールが組みやすくなります。特に多忙な相手へのメールの場合は、非常に重要な情報となります。

返信期限を明記する

日程調整メールには返信期限を明記しましょう。期限が設定されていないと、再度返信を催促するメールを送る必要が生じる可能性もあります。期限を明確に伝えることで返信の遅れを防ぎ、スムーズなスケジュール調整を促すことができます。

返信期限を設ける際は、相手が十分に検討できるよう、余裕を持った期限を設定しましょう。また、「スケジュール調整のため、〇月〇日(金)までにご返信いただけますと幸いです。」といった形で、返信期限を設けた理由を書き添えておくと良いでしょう。

送信前に内容を読み返す

メールを慌てて送信してしまうと、誤字脱字や内容の不備によって混乱を招く原因となる可能性があります。送信前には、必ず内容を読み返しましょう。

文章を書いた直後は、誤りに気づきにくいことがあります。一度文章から離れ、少し時間を置いてから読み直すと、誤りや不適切な表現を見つけやすくなります。

日程調整メールの正しい書き方とポイント

ビジネスメールは、一般的に「件名、宛名、挨拶、名乗り、本文、結び、署名」で構成されます。ここでは、日程調整メールを作成するにあたり、正しい書き方を各要素ごとに解説します。

件名

メールの件名は、受信者がメールを開く前に内容を把握できるようにする重要な情報です。「お願い」「日程調整」のような曖昧な件名では、開封されなかったり、後回しにされてしまう可能性があります。

例えば、「【日程調整のお願い】〇〇の件について」や「【〇〇プロジェクト】日程調整のお願い」のように、具体的な表現を用いて、件名を見ただけでメールの用件が伝わるように工夫しましょう。ただし、件名が長すぎると読みにくくなるため、20文字程度にまとめると効果的です。

また、返信が必要な場合は「要返信」、急ぎの場合は「至急」などを加えると、相手が対応しやすくなります。

宛名・名乗り

ビジネスメールでは、宛名と自身の名乗りは必須です。

まず、メールの冒頭に先方の名前を明記します。「会社名 部署名 役職 氏名 様」の順で記載するのが一般的です。これらの誤りは大変失礼にあたるため、送信前に必ず確認しましょう。「郎と朗」「富と冨」「斉と斎」など、似た漢字には特に注意が必要です。

宛名の下には、1行空けて「お世話になっております。」などの挨拶文を記載し、その後に自分の「会社名、部署名、役職、氏名」を順に記載します。

本文

本文では、「打ち合わせの日程についてご相談したく、ご連絡いたしました。以下の候補日の中で、ご都合の良い日程をお知らせいただけますでしょうか。」のような前置きの後に、次の内容を明記しましょう。

  • 目的
  • 場所(オンラインか対面かも含む)
  • 候補日時(月、日、曜日、時間)
  • 所要時間(長めに設定)
  • 返信期限(余裕をもって設定)

対面の場合は、場所の確保について先方と相談する必要があります。また、オンラインでのミーティングであれば、使用するツール(Zoom、Microsoft Teamsなど)の提案も合わせておこなうと良いでしょう。

ミーティングは長引くことがあるため、所要時間は多少長めに設定しておくと安心です。

結び・署名

最後に、感謝の意を伝えたうえで、返信をお願いする文章を添えましょう。また、「ご都合が合わない場合は調整いたしますので、遠慮なくお申し付けください。」のように、候補日時で都合がつかない場合も対応可能であることを伝えると、より丁寧な印象を与えることができます。

その後、署名として自分の名前、会社名、連絡先を明記します。「株式会社△△ 〇〇部 名前(メールアドレス/電話番号)」のように、連絡先をわかりやすく記載すると良いでしょう。

【ビジネスシーン別】日程調整メールの文例

ビジネスではさまざまな場面で日程調整が必要になり、目的や状況、先方との関係性などによって、適したメールの書き方が異なります。

ここでは、会議や打ち合わせ、就職活動の面接、候補日を相手に決めてもらうケースなど、状況ごとの文例を、テンプレートとして活用しやすい形でご紹介します。メール作成の際の参考にしてください。

会議・打ち合わせの日程調整メール

関係者が多い会議や打ち合わせでは、調整がスムーズに進むように、候補日を多めに提示しても良いかもしれません。また、会議の目的や所要時間を明記すると、相手もスケジュールを立てやすくなります。

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件名: 【〇〇プロジェクト会議】日程調整のお願い

本文:

株式会社△△

営業部 〇〇様

平素は大変お世話になっております。 

〇〇株式会社 企画部の▲▲と申します。

この度、〇〇プロジェクトに関しまして、(具体的な打ち合わせ内容)について打ち合わせをお願いしたく、ご連絡させていただきました。

以下の日程でミーティングを設定できればと考えております。

  • 〇月〇日(〇)13:00~14:00 
  • 〇月〇日(〇)10:00~11:00
  • 〇月〇日(〇)15:00~16:00

開催場所は、貴社へ訪問、もしくはオンラインのどちらでも可能です。

いずれかご都合の良い日時をお知らせいただければ幸いです。

ご都合が合わない場合は調整いたしますので、遠慮なくお申し付けください。

お忙しいところ大変恐縮ですが、スケジュール調整のため、〇月〇日(金)までにご返信いただけますと幸いです。

何卒よろしくお願いいたします。

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     署名

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就活・転職活動での面接の日程調整メール

面接は、就活や転職活動において重要な選考要素です。そのための日程調整の対応も選考の一環と考え、迅速かつ丁寧な対応を心掛けましょう。企業の指示に従い、必要な情報を適切に伝えることが大切です。

件名は、先方からのメールに返信する場合はあえて変更せず、返信を表す「Re:」がついた件名のまま返信すると、先方が識別しやすくなります。

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件名:Re:面接日程調整の件

本文:

株式会社△△

人事部 〇〇様

お世話になっております。

この度、貴社の求人に応募させていただきました▲▲と申します。

面接日程をご連絡いただき、誠にありがとうございました。

ご提示いただいた日程より、下記の日時を希望いたします。

第一希望:〇月〇日(〇)13時

第二希望:〇月〇日(〇)13時

第三希望:〇月〇日(〇)10時

お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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     署名

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相手に都合のいい候補日を挙げてもらう日程調整メール

相手によっては、候補日を指定せず、先方に都合の良い日を挙げてもらう方がスムーズな場合もあるでしょう。スケジュールに余裕がある場合、先方の都合を優先している印象を与える方法としても有効です。

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件名:【〇〇イベント】お打ち合わせ日時のご相談

株式会社〇〇

企画開発部 課長

△△ 様

平素は大変お世話になっております。 

〇〇株式会社 企画部の▲▲です。

先日お話ししておりました「〇〇イベント」につきまして、一度お打ち合わせの機会をいただきたくご連絡させていただきました。

お時間は1時間ほど頂戴できれば幸いです。

貴社へお伺いすることも、オンラインでの対応も可能ですので、ご都合のよろしい日時をいくつかご提示いただけないでしょうか。

お忙しい中大変お手数をおかけいたしますが、何卒ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

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     署名

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候補日が1日のみの場合のメール

スケジュールの都合で、候補日が1日しか提示できないこともあります。この場合、候補日が限られてしまうことをしっかりと謝罪しつつ、先方の都合を伺いましょう。また、もし都合が悪い場合、どのような対処方法があるかも明示しておくとスムーズです。

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件名:【〇〇プロジェクト会議】日程調整のお願い

株式会社△△

営業部 〇〇様

平素は大変お世話になっております。

株式会社〇〇 企画部の▲▲と申します。

この度、〇〇プロジェクトに関しまして、(具体的な打ち合わせ内容)について打ち合わせをお願いしたく、ご連絡させていただきました。

当方の都合で大変恐縮ですが、今月は弊社営業担当のスケジュールが埋まっており、打ち合わせ可能な日時が次の日程のみとなります。

  • 〇月〇日(〇)15:00~16:00

候補日が少なく大変恐縮ですが、ご都合はいかがでしょうか。

開催場所は、貴社へ訪問、もしくはオンラインのどちらでも可能です。

上記の日程でご都合が悪い場合は、〇月〇日以降で調整させていただきたく存じます。その際は、ご都合のよろしい候補日をいくつかお知らせいただければ幸いです。

お忙しいところ大変恐縮ですが、スケジュール調整のため、〇月〇日(金)までにご返信いただけますと幸いです。

何卒よろしくお願いいたします。

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     署名

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日程調整メールへの返信

先方から日程調整依頼のメールが来た際の、返信メールの文例です。候補日の中から都合の良い日時を選択して返信するパターンと、候補日の都合がつかないので別日を提案するパターンをご紹介します。

承諾の場合の返信

まずは、日程調整メールを送っていただいたことへのお礼を伝え、希望の日程を返信します。また、ミーティングの場所や方法について質問があった場合は、それに対する回答と確認事項を合わせて記載しましょう。

件名は変更せず、「Re.」をつけて返信することで、先方が自身の送信メールへの返信だと認識しやすくなります。

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件名:Re:【〇〇プロジェクト会議】日程調整のお願い

株式会社〇〇

企画部 ▲▲様

お世話になっております。

株式会社△△ 営業部の〇〇です。

お打ち合わせの日時についてご連絡いただき、誠にありがとうございました。

ご提案いただいた日程の中から、下記の日時でお願いできればと存じます。

  • 〇月〇日(〇)14:00~15:00

弊社からは、私〇〇と企画部の◎◎が参加させていただきます。

オンラインでの実施をお願いできますでしょうか。

詳細な参加方法など、追ってご連絡いただけますと幸いです。

お忙しい中大変お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。

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     署名

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都合が悪い場合の返信

日程調整メールを送っていただいたことへのお礼と、提案日時は都合が悪い旨と謝罪を伝えます。さらに、複数の代替案が提示できれば、その後のやり取りがスムーズになります。

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件名:Re:【〇〇プロジェクト会議】日程調整のお願い

株式会社〇〇

企画部 ▲▲様

お世話になっております。

株式会社△△ 営業部の〇〇です。

お打ち合わせの日時についてご連絡いただき、誠にありがとうございました。

大変恐縮ですが、ご提示いただいた日程にはすでに予定が入っており、調整が難しい状況でございます。

つきましては、下記の日程であれば調整可能ですので、ご検討いただけますでしょうか。

 ・〇月〇日(〇)15:00~16:00

 ・〇月〇日(〇)10:00~11:00

 ・〇月〇日(〇)13:00~14:00

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

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     署名

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まとめ

日程調整メールを送る際は、相手への配慮と分かりやすさを意識することが大切です。適切な件名や簡潔な本文、複数の候補日の提示、丁寧な結びの言葉が、スムーズで円滑なやり取りにつながります。

シーンごとの文例を参考にしながら、相手にとって分かりやすいメールを作成し、円滑なコミュニケーションを心がけましょう。