地方独立行政法人 大阪市民病院機構
大阪市立総合医療センター
「診断書や公費書類の完成連絡」をSMSで実施することで電話時間130分/日削減、電話代12万円(4カ月)削減、完成後1週間以内の交付率を5.4%改善

- 業種
- 医療
- 従業員数
- 2,342名
- 取り組み
- 「診断書や公費書類の完成連絡」をSMSで実施することで電話時間130分/日削減、電話代12万円(4カ月)削減、完成後1週間以内の交付率を5.4%改善

SMS送信サービス「KDDI Message Cast」は、従来電話などで行っていたお客さまへの各種連絡の代替手段として利用することで、お客さまとのやり取りに関わる業務を効率化・迅速化することができます。
大阪市立総合医療センター様では、患者さまにお渡しする書類の完成をお知らせするツールとしてKDDI Message Castを活用し、架電時間・電話料金の削減など、大きな成果を上げています。医事部医事課係長の大槻様、診断書係リーダーの大島様、公費書類係リーダーの北口様に、導入のきっかけや効果、今後の活用予定などについてうかがいました。

採用の理由と経緯
− 事業概要と担当業務についてご紹介ください。
大槻 当院は、許可病床1,063床、職員2,342名を擁する大阪市内最大の病院です。その中で、私の統括する医事部医事課の外来部門は、患者さんの診療受付や各種書類申請の受け付けなどを行っており、医師や看護師などと連携しながら患者さんが円滑に診療を受けられるよう医療サービスを提供しています。
大島 私がリーダーを務めている医事課診断書係では、窓口で患者さまから診断書の申し込みを受け付けて医師に作成を依頼し、完成した書類を患者さまにお渡しする業務を行っています。
北口 私は公費関係の診断書の申請を受け付ける公費書類係のリーダーとして、同様の業務を担当しています。この公費書類係と診断書係という2つの部署において、今回、KDDI Message Castを導入しました。

− 業務の中でどのような課題があったのでしょうか?
大槻 患者さまには、受け付けから2~3週間で診断書をお渡しできることを申請の際にお伝えしていますが、その時点で正確な仕上がり日はわかりません。そのため、完成したかどうかのお問い合わせの電話が多く、そのやり取りを効率化したいと考えていました。
北口 公費書類については全件、診断書については提出期限のあるもののみ、完成したらこちらから電話でお知らせすることになっていました。ただ、日中は患者さまの多くがお仕事をされているので、業務時間外に公費書類係は1日50件以上、診断書係は1日5~10件の電話をかけなければならず、つながらない場合には何度もかけ直す必要があって、残業の原因になっていました。

− そうした課題を解決するツールとして、KDDI Message Cast を選ばれた決め手は何でしょうか?
大槻 医療機関の集まりに参加し、ある病院の事例紹介でKDDI Message Castを知ったのがきっかけでした。これを使えば、電話をかけずに診断書の完成を患者さまにお知らせすることができ、業務効率化とサービス向上につながると思いました。また、メールだと患者さまにアドレスをお尋ねしなくてはなりませんが、SMSならもともと把握している電話番号を利用してメッセージを送ることができ、追加の作業が発生しないのも魅力でした。それで、いくつかのメッセージ配信サービスを比較検討し、最終的に費用の安さでKDDI Message Castを選びました。

導入後の効果
− KDDI Message Cast をどのように利用していますか?
大島 当院では、Webに接続されていないパソコンで患者様のIDや電話番号などの個人情報を管理し、書類もそちらで作成しています。したがって、医師に作成を依頼して書類ができあがったら、そのデータを抽出し、Webにつながっているパソコンに移し替えます。そこからKDDI Message Castを使って「書類ができあがりました。平日9時~17時に取りに来てください」というメッセージを患者さまにお送りします。配信のタイミングは書類完成の翌日です。
北口 申請時に郵送を希望した患者様には、「書類を郵送しました。受け取りをお願いします」というメッセージを配信しています。従来、公費書類については、窓口へ来ていただく方だけでなく、月間200~300件の郵送希望の方にも電話で完成をお知らせしていましたが、その作業が完全に不要になりました。

− KDDI Message Cast の導入によって、どのような定量的な効果が出ていますか?
北口 電話連絡にかかる時間を1日当たり130分削減、利用開始からの約4か月間で電話料金を12万1,760円削減できました。特に公費書類係については、書類の提出期限があるので、以前はお問い合わせの電話がほぼ鳴りっぱなしの状態で、折り返しの電話も大変だったので、それがなくなったのは大きいと感じています。
大島 診断書が完成したらすぐにメッセージをお送りできるようになったことで、患者さまが受け取りにいらっしゃるタイミングが早くなった、という効果も出ています。診断書完成から1週間以内の交付率は、導入前と比べて5.4%向上しました。
患者様にとっても、電話で問い合わせずに完成のタイミングに合わせて受け取りに行けるようになったのはメリットだと思います。また、書類の申し込みのお問い合わせ自体が増えているのは、以前より電話がつながりやすくなったからだと考えられ、その点でも患者様の満足度は向上しているはずです。

− 導入後、数値以外にどのような変化がありましたか?
大島 診断書を窓口で直接受け取る方には、もともとこちらから完成の電話をかけていなかったので、患者さまから「ご連絡いただけるのはありがたいです」というお声をいただくようになりました。
また、仮に患者さまが書類完成のタイミングを忘れてしまっても、SMSのメッセージとして残るので、気づいて取りに来ていただけたり、たまたま別の用件で来院中にメッセージを受信して、その場で受け取っていただけたりするケースが増えました。

− KDDI Message Cast を活用して新たに取り組み始めたことや、今後の展開として検討していることは?
大槻 2023年8月から、従来電話で行っていた未収医療費の督促にもKDDI Message Castを使い始めました。これは導入前から考えていた活用法で、支払い業務の担当者からの要望で開始しました。
それから、カルテ開示を希望した方への連絡にもKDDI Message Castを活用したい、という要望が担当部署から上がっています。そのように、診断書関係での活用と成果を受けて、自分たちの業務でも使ってみたいというアイデアが各部署からどんどん出てきています。
最近の導入事例

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- 事前アンケートが未回答の方へのリマインドを、電話からSMSでの自動配信に切り替えることで、業務負担の軽減とアンケート回答率向上を実現