ビジネスメールの正しい書き方や文例、基本マナーを解説

ビジネスメールは、社会人にとって必須のスキルですが、いざ書くとなると「書き出しはこれでいいのか」「失礼にあたらないか」など、不安になることも多いのではないでしょうか。
本記事では、ビジネスメールの基本マナーから、そのまま使えるシーン別の文例までを網羅的に解説します。この記事を読めば、どんな相手にも自信を持って、失礼のないビジネスメールが送れるようになります。
目次
ビジネスメールの基本の書き出しや基本マナー

まずはビジネスメールの基本の書き方について順を追ってご紹介します。重要なビジネスマナーとしてのメールの基礎を理解しましょう。
宛先はTO・CC・BCCを使い分けよう
ビジネスメールの宛先を指定するときにはTO・CC・BCCを使い分ける必要があります。メールを受信した人がどのような意図で送られてきたのかを判断する根拠になるためです。
関連リンク:TO・CC・BCCとは何か?使い方や注意点を徹底解説
TOの使い方
Toはメールの本来の宛先です。受信したときに内容を確認して返信などの対応をして欲しいときに使います。
CCの使い方
CCはカーボンコピーのことで、情報共有の目的で送信したい人を入れます。Toと違ってメールを読んで欲しいだけでアクションを要求しないときに使います。
BCCの使い方
BCCはブラインドカーボンコピーのことで、他の受信者には宛先として見えないのが特徴です。BCCで送るはずだった人にCCで送ってしまうと、その人に送信されたことが他の受信者からわかってしまいます。また、個人情報の漏洩を防ぐ目的でBCCにしたつもりがCCになっていると、他の受信者にメールアドレスを知られてしまってトラブルになるリスクがあります。
件名は具体的に、わかりやすく
ビジネスメールの件名は読んだだけで内容や用件がわかるように書くのがポイントです。「ご相談」などといった短い件名では何が用件かがわからず、後回しにされてしまうでしょう。できるだけ具体的に「2月10日開催の報告会の発表についてのご相談」といった書き方をするのがルールです。日時や目的や希望などがわかるように件名を書くと伝わりやすいでしょう。あまりにも短いと迷惑メールにされることもあるので注意が必要です。
一方で、どんなに件名を工夫しても、多数のメールに埋もれてしまい、重要なお知らせを読んでもらえないケースは少なくありません。特に、イベントの最終リマインドや支払い期日の通知など、確実に見てもらいたい連絡には、Eメールと合わせてSMS(ショートメッセージ)を活用するといった工夫も有効です。
件名の良い例・悪い例
件名の良し悪しは具体例を見てみるとわかりやすいでしょう。以下に良い例と悪い例をまとめたので参考にしてください。
良い例
- 全社会議の日程調整について(5/10まで)
- 新製品モニター参加者募集のご案内(9月度)
- 【8/10日締切・要返信】機器利用の頻度と満足度についてのアンケート
悪い例
- お尋ね
- お願い
- ○○様
添付ファイルはサイズに注意する
ビジネスメールでは必要な書類や資料などを添付ファイルで送るときがあります。ファイルサイズには注意が必要で、受信環境によっては受け取れない場合があります。2MB以下にしておくのが一般的ですので覚えておきましょう。
添付忘れや誤送信にも注意
ファイルをビジネスメールに添付し忘れてしまう場合があるので注意しましょう。繰り返し送信すると相手にとって失礼になります。また、添付ファイルには情報量が多く、漏洩リスクが高い点にも留意して慎重に確認をしてから送信することが大切です。
本文の最初は宛名を書く
本文の最初には必ず宛名を書くようにします。メールが誰宛なのかを明確にし、読んでアクションを取ってもらうためには欠かせません。氏名の漢字を誤変換して心証を悪くしてしまうトラブルもあるので気を付けましょう。
宛名は会社名・部署名・様を付けよう
ビジネスメールの宛名では氏名だけでなく、会社名・部署名・様を付けるのがマナーです。ケース別で例を示すと以下のようになります。
・社外宛の場合
株式会社○○ 営業部営業課 ○○××様
・社内宛の場合
広報課 ○○様
・CCを含む場合
○○株式会社 営業部長 ○○××様
(Cc:営業部 ■■△△様)
社内宛のメールで親しい間柄の人に送る場合には「○○さん」でも構いません。また、CCで送信する相手が多い場合には省略するのが一般的です。
宛名の次は挨拶をして名乗る
宛名を記載したあとは挨拶をして名乗るのがビジネスマナーです。相手の心証を良くするために挨拶を入れることは基本的で、名乗ることでメールの送信者について認識を持ってもらえます。メールアドレスだけでは誰からのメールかがわからないこともあるので名乗りは重要です。
社外宛メールの例
社外宛のメールでは以下のような挨拶と名乗りで書き始めます。
- お忙しいところ失礼いたします。株式会社○○営業部の○○××と申します。
- 平素より大変お世話になっております。○○株式会社研究開発部の○○です。
社内宛メールの例
社内宛の場合には社外宛に比べると簡素な書き始め方で構いません。以下のような例があります。
- お疲れ様です。○○部の○○です。
- 初めてご連絡いたします。○○課の○○です。
- いつもお世話になっております。○○です。
用件は簡潔に伝える
ビジネスメールは無駄に長いと相手に迷惑をかけます。結論を最初に示して用件を簡潔に伝えるのがビジネスマナーです。だらだらと書かれているメールを見ると要点がわからず、受信した相手が何をしたら良いかわからなくなってしまいます。用件を伝えた上で補足する流れを整え、適度に改行や段落分けをして見やすく整えるのが大切です。
本文の良い例・悪い例
本文についても良い例と悪い例を見て比較しておきましょう。
・良い例
本年の忘年会の開催が決まりましたので、ご参加される方は以下を確認の上、ご連絡ください。
開催日時:12月27日(金)18時~ 本館会議室にて
参加締切:12月13日(金)17時
連絡先:○○(メール:xxx@xxx.co.jp)
・悪い例
本年の忘年会が12月27日の18時から開催されることが決まりました。本館会議室で実施予定になっています。参加する場合には13日の17時までに担当の○○にメールで連絡をお願いします。連絡先はxxx@xxx.co.jpです。
締めの挨拶を添える
ビジネスメールでは締めの挨拶を添えるのがマナーです。締めの言葉は相手への配慮を通して大きく印象を変えられる一言で、これからメールに返信しよう、付き合いを続けていこうという気持ちを引き出す効果があります。
関連リンク:【例文あり】ビジネスメールで使いたい締めの言葉12選
締めの挨拶文の例
締めの挨拶文としてビジネスメールでよく用いられている例を確認しておきましょう。
- どうぞよろしくお願い申し上げます。
- 今後ともご協力をお願いできますと幸いです。
- 引き続きご対応をよろしくお願いいたします。
- ご不明な点がございましたらご連絡ください。
- お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。
署名を必ず書く
ビジネスメールでは署名を最後に添えるのが常識です。
- 会社名
- 住所
- 電話番号・FAX番号
- メールアドレス
- 会社のホームページのURL
自分の署名には所属部署と役職も記載します。名刺に記載されている内容を一通りメールの末尾に書くと考えても良いでしょう。会社における自分の身分や役割を伝えやすいだけでなく、長期的にコンタクトを取ってもらえるようにする工夫にもなります。
返信・転送の場合もマナーを守ろう
返信や転送をするときにもビジネスマナーがあります。「返信」はメールの送信者への返信になりますが、「全員に返信」を選ぶとCCに入っている人にもCCで送信することになります。情報共有のためにCCにも送る必要があるときには「全員に返信」にするのが適切ですが、送信者だけに伝えたいときには「返信」にする必要があります。
また、メールソフトによって返信なら「Re:」、転送なら「Fw:」が件名の頭に付与されます。転送ではメールの内容をそのまま付けて、ToやCCに入っていない人に送るのが一般的です。転送した目的を相手に伝えるのが転送するときのマナーなので注意しましょう。
シーン別のビジネスメールの文例8選

ビジネスメールの書き方は例文を通して身につけるのが近道です。ここではビジネスシーンでよくあるケースの例文をご紹介します。
関連リンク:督促・催促メールの書き方は?テンプレートや例文もご紹介!
初めての相手に送るメール
初めての相手にビジネスメールを送るときには自分の素性と目的を明確にするのがポイントです。
| 有限会社○○ ××部 △△△△様 初めてご連絡させていただきます。 株式会社■■事業開発部の★★と申します。 弊社では新規素材の原料開発を進めるパートナーを募集しております。 先日、※※学会にて発表を拝聴し、弊社との共同開発の可能性についてご相談したいと考えてご連絡しました。 弊社では医療機器を中心とした高付加価値品の製造開発をしております。 貴社の開発された素材について詳しいお話を伺えればと思っております。 ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 株式会社■■事業開発部 ★★ (以下署名) |
お礼・感謝を伝えるメール
お礼を伝えるときには本文の最初で率直にお礼を伝えましょう。そして、以下のように今後についても話題にするのが理想的です。
| 株式会社○○ ××課 △△△△様 いつも大変お世話になっております。 株式会社■■企画部の★★と申します。 先日は合同イベントにご協力賜り、誠にありがとうございました。 おかげ様でイベントは盛況で、開催後も参加者からの問い合わせが続いております。 企画部の■■様から、貴社にも問い合わせが殺到しているとうかがいました。 今後もこのような機会を設けて、両社にとってメリットのあるイベントを開催できれば幸いです。 引き続きよろしくお願い申し上げます。 株式会社■■企画部 ★★ (以下署名) |
関連リンク:【例文あり】ビジネスシーンのお礼メールの書き方を解説
依頼や提案を行うメール
依頼や提案のときには何を根拠に判断したのかを明確にして、丁重に何を希望しているのかを伝えるのが大切です。
| 人事課 △△さん (CC:■■営業課長) お疲れ様です。営業課の★★です。 3月の社員研修では周到に計画された内容で、営業課にいつも貢献してくださっている△△さんの貢献を実感しました。ありがとうございました。 このクオリティの研修なら毎月行って欲しいという意見が上がっています。 営業課長の■■も人事部が協力してくれるならぜひお願いしたいと言っておりました。 今後の社員研修の頻度について人事課でご検討いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 営業課 ★★ |
お詫び・謝罪を伝えるメール
お詫びや謝罪のときにはまず謝るのが基本です。その上で、今後どうするのかをはっきりと示すようにしましょう。
| △△○○部長 お疲れ様です。★★です。 本日の報告会では不備が多く、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。事前に部長に資料を確認していただかなかったのが私の失態でした。 もしチャンスを与えて下さるなら、資料を早期に準備して打ち合わせをしてから報告会に臨みます。 今回はうまくフォローをしていただき、本当に感謝しております。 二度とこのようなことがないように力を尽くしますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。 ★★ |
関連リンク:https://kddimessagecast.jp/blog/kakikata-template/reibun_shyazaibun_mail_sms/
お断りをするメール
ビジネスメールでは断るケースもあります。お断りのメールでは相手への気遣いを重視するのが今後の付き合いを考えると重要になります。
| 公益財団法人○○ ××課 △△△△様 平素よりお世話になっております。■■株式会社営業担当の★★と申します。 この度は弊社ホームページから問い合わせをいただきありがとうございました。 ホームページを拝見し、社会のためになる重要な活動をされていると感じました。 残念ながら、弊社の技術では力不足で、期待に応えられないと考えております。 弊社の技術を成長させ、ご希望に沿えるようになりましたらまたご相談させていただければ幸いです。 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 ■■株式会社 営業担当 ★★ (以下署名) |
お知らせメール
お知らせメールを送るときには、何のお知らせなのかをはっきりと最初に記載することが大切です。件名にも主題を明記して意図が伝わるように書きましょう。お知らせの内容によって書き方が異なりますが、ここでは異動に伴う担当者の変更を取引先にお知らせするケースを紹介します。
| ○○株式会社 営業課 ××様 平素よりお世話になっております。 ■■株式会社営業部の△△です。 長らく貴社の担当をさせていただいておりましたが、組織再編により3月31日付けで異動することになりました。 4月1日以降はCcに入っております★★が貴社を担当させていただきます。 ★★は貴社担当の前任者である▲▲と共にサポートを担当しておりました。 今回の組織再編に伴い、★★は営業主任に昇格し貴社を担当する運びとなりました。 ★★はヒアリング力と提案力がありますので、ご相談をいただいた際には的確なお答えができると考えております。 追って、★★の紹介も兼ねて貴社にご訪問させていただき、ご挨拶できますと幸いです。 営業担当変更によりご迷惑をおかけいたしますが、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 ■■株式会社 営業部△△ |
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商談依頼(アポイント)を送るメール
商談依頼のビジネスメールを送るときには自社の紹介を簡潔に示しながら、取引候補の送り先の事業やサービスを考慮した的確な内容に仕上げる必要があります。アポイント獲得のビジネスメールではすぐに返事をすべきと思ってもらえる内容を盛り込むと効果が上がります。
| 株式会社○○ ご担当者様 初めてご連絡させていただきます。△△株式会社の××と申します。 先日の■■セミナーに参加した際に貴社の事業に興味を持ち、ホームページを拝見しました。弊社の商品が貴社事業に役に立つのではないかと考えましてメールをお送りしました。 弊社では商社様向けのマーケティングソリューションを提供している特化型のシステム開発会社です。購買から販売に至るサプライチェーン・バリューチェーンの管理から、広告運用などのマーケティングの推進のためのツールを提供しています。 貴社ではDXによるイノベーションを推進していらっしゃると拝見しました。弊社のマーケティングオートメーションシステムは商社様から好評をいただいております。現在、キャンペーンを実施していて三ヶ月間無料で試用していただけます。よろしければ、一度ご挨拶、ご紹介をさせていただければと存じますがいかがでしょうか。 他にも商社様向けのツールをご用意しておりますので、ご検討いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。 △△株式会社 ×× |
見積書を送るメール
見積書を送付するときには、まずお礼の一言を伝えて見積書を添付ファイルとして送付します。見積書の概要をメール内で簡単に説明し、不明点がある場合には問い合わせて欲しいという内容にするのが基本です。見積もりを依頼してくれたことへの感謝の言葉も忘れずに添えることが重要です。
| 株式会社○○ 研究開発部■■様 いつもお世話になっております。 △△株式会社 営業課の●●です。 この度は弊社の★★について見積もりのご依頼をいただきまして、誠にありがとうございます。 先日ご相談させていただいた内容に基づいて見積書をご用意いたしましたのでお送りします。添付のPDFファイルにて詳細をご確認ください。 今回は価格とサービスのバランスを考慮しまして、3通りのプランをご用意いたしました。各プランについて別添資料も用意しておりますのでご覧ください。 見積もりの内容につきましてご不明点、ご要望がございましたらご連絡ください。プランの詳細や料金等のご相談もお申し付けくだされば幸いです。 弊社のサービスをご検討いただき深謝しております。ご検討のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。 △△株式会社 営業課 ●● |
質問をする際のメール
ビジネスメールで質問をする際は、件名で質問の意図を明確にし、本文で質問内容を具体的に記載することが重要です。複数の質問がある場合は箇条書きにすると、相手が回答しやすくなります。
| 件名:【ご質問】〇月〇日納品予定の〇〇の仕様について 株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様 いつもお世話になっております。 株式会社△△の□□です。 先日ご発注いただきました「〇〇」について、仕様に関して確認したい事項があり、ご連絡いたしました。 つきましては、以下の2点についてご教示いただけますでしょうか。 1. 〇〇のカラーバリエーションについて 2. オプション機能〇〇の追加可否 恐れ入りますが、製造スケジュールの都合上、〇月〇日(〇)までにご返信いただけますと幸いです。 お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。 株式会社△△ □□ (以下署名) |
ビジネスメールの締めの言葉の注意点
ビジネスメールでは締めの言葉で失敗しているケースがあります。相手の持つ印象に大きな影響がある一言なので、以下の注意点に留意して書きましょう。
関連リンク:https://kddimessagecast.jp/blog/mailhaishin/reibun_shimenokotoba_mail/
送り先や名前が正しいか確認する
メールの送り先は必ずチェックしましょう。相手の名前や所属を誤っていると失礼になります。誤変換によって名前を間違えてしまうことや、常用外漢字で誤認識していることもあるので、正しい文字を使用しているかどうかを確認しましょう。
本文の誤字脱字はないか見直す
本文にも誤字脱字があると印象が悪くなります。軽い気持ちでメールを送っていると思われてしまうリスクがあるため、気を付けた方が良い点です。一度全体を読み直して、誤変換やら抜き言葉などがないことを確認しましょう。
クッション言葉を使用する
ビジネスメールではクッション言葉を締めのときに使用するのが効果的です。「大変恐縮ですが」「お忙しいと存じますが」といった相手への配慮を示すクッション言葉を使うことで謙虚な態度を示すことができます。依頼をするときなどにはクッション言葉による印象一つで相手の対応が変わることもあるので、上手に活用しましょう。
「取り急ぎ」はなるべく避ける
「取り急ぎ」という言葉はつい使ってしまいがちですが、ビジネスメールではなるべく使わないようにしましょう。「取り急ぎ」は早急に伝えなければならないと感じるニュアンスもありますが、丁寧に連絡すべきときに簡易な連絡をしているという意味合いも持っています。「とりあえず」に近い意味があるので、顧客や目上の人に使用するのは避けるのがマナーです。
文頭・文末でバランスを合わせる
ビジネスメールでは体裁を整えて相手の印象を良くするのが重要です。文の始まりと終わりに一貫性がないとちぐはぐになって心証が悪くなります。例えば、「ご足労をおかけし恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。」は良いバランスが整っています。しかし、「面倒をかけてしまいますが、よろしくお願い申し上げます。」では敬語表現が合っていません。「ご面倒をおかけして申し訳ございませんが、よろしくお願い申し上げます。」といった表現をするのが適切です。
送る相手に合わせて書く
メールは相手に合わせて書くことが大切で、ビジネスでもプライベートでも印象に大きく影響するポイントです。同僚であれば「○○さん」で書き始めて問題はないですが、上司なら「○○部長」といった敬う表現をしなければ心証が悪くなります。社内宛では「お疲れ様です」で済みますが、社外宛では関係を踏まえた言葉の選び方が必要です。
ビジネスメールの書き出しに使えるフレーズ
ここでは、ビジネスメールの書き出しに使えるフレーズを以下のシーンに合わせて解説していきます。
- 初めての相手の場合
- 久しぶりの相手の場合
- やり取りが頻繁な相手場合
初めての相手の場合
初めてメールで連絡する相手には、文頭で初めての連絡であることを伝えましょう。見知らぬ相手からのメールは不信感を抱かせやすいため、送信理由を明確にすることで相手に安心感を与えます。なお、「お世話になっております」は使わないのが一般的です。
<初めての連絡時のフレーズの例>
- 「初めてご連絡させていただきます。」
- 「〇〇様から連絡先を伺い、ご連絡いたしました。」
- 「突然のご連絡恐れ入ります。」
久しぶりの相手の場合
久しぶりに連絡する相手へのメールの書き出しは、相手との関係性によって変わります。
親しい相手には堅苦しくない表現を使っても問題がないことが多いですが、目上の人やあまり親交のない相手の場合は、丁寧な表現を使いましょう。
<久しぶりの連絡時のフレーズの例>
- 「お久しぶりです。お変わりございませんか。」
- 「ご無沙汰しております。その後いかがお過ごしでしょうか。」
- 「お久しぶりです。最近はいかがですか。」
やり取りが頻繁な相手場合
返信が同じ相手から来ない状態で、2回以上こちらからメールを送る際は、連続した連絡を詫びる表現を添えましょう。
<連続連絡時のフレーズの例>
- 「何度も失礼いたします。」
- 「度々申し訳ございません。」
- 「重ねてのご連絡恐れ入ります。」
上記のフレーズを「いつもお世話になっております」の代わりに使えば、相手への配慮を示すことができます。
メールの送付前に最終チェックすることが大事
ビジネスメールを送信する前に、最終チェックを忘れないようにしてください。
例えば、宛先や件名、冒頭の挨拶、本文の構成、末尾の結びの挨拶、添付ファイルのサイズや“添付忘れ”が無いかを確認し、ミスがないようにしてください。
そのほか、会社名や氏名、役職の正確性、誤字脱字、敬体の使用にも注意を払ってください。必要に応じて、締切期限や返信方法を明記することも大切です。
これらを徹底することで、効果的なビジネスメールに仕上がるでしょう。
次に、詳細なチェックリストをご用意しましたので、ご活用ください。
<宛先・件名>
- To、CC、BCCの宛先が合っているか
- 件名で内容や要件を理解してもらえるか
- 早急に返信が必要なときには件名で伝えられているか
<メール冒頭>
- 冒頭の宛名は会社名から氏名まできちんと書いてあるか
- 相手に合わせたビジネス挨拶を冒頭に書いたか
- 送信者の会社名、所属、氏名を冒頭に記載したか
- 挨拶の後に全体の要約をまとめたか
<メール本文>
- 内容ごとに段落分けをして読みやすくしたか
- 40字を上限目安として短い文で記述し、適宜改行をしたか
- 確認事項などは箇条書きのリストにして見やすくしたか
- HTMLメールを受信してもらえる相手には色やフォントを使って重要点を明確にしたか
- HTMLメールでは画像などによってメールサイズが大きくなりすぎていないか
- 要返信のビジネスメールでは期日と返信方法をわかりやすく明記したか
<メール末尾>
- 相手と内容に合わせた結びの挨拶を書いたか
- 所属や連絡先がわかる署名を最後に付けたか
<文章校正>
- 誤字脱字はないか
- 相手に合わせた敬体を使用しているか
<添付ファイル>
- 添付を忘れていないか
- 添付ファイルの内容が間違っていないか
- 相手が開けるファイル形式か
- 添付ファイルを付けていることを本文中に記載したか
- 複数の場合には各ファイルのそれぞれの内容を書いたか
- 送信可能・受信可能なファイルサイズか
ビジネスメールを送信前のチェックリスト
ビジネスメールは基本的なビジネスマナーを守ることが重要です。伝えたいことをわかりやすく相手に伝え、相手との関係性を考慮した敬体表現を用いるようにしましょう。ここではビジネスメールを送信する前に最後に見ておきたいポイントをチェックリストにしました。
| □ | 送信先の宛先が合っているか |
| □ | 宛先のメールアドレスに間違いはないか |
| □ | 件名を見て用件がはっきりとわかるか |
| □ | 宛名の書き方がビジネスマナーに合っているか |
| □ | 自分の名前と所属について冒頭に記載しているか |
| □ | メールで伝えたいことを冒頭にまとめたか |
| □ | 本文を冗長にせずに端的に用件を書いたか |
| □ | 本文は改行や空白行を使って読みやすくレイアウトされているか |
| □ | メールの内容に合わせた結びの言葉を添えたか |
| □ | 最後に署名をしたか |
| □ | 本文の敬体表現が送り先との関係に合っているか |
| □ | 必要な添付ファイルをすべて添付したか |
| □ | 相手が受信できる添付ファイルのサイズか |
| □ | 相手が開ける添付ファイルの形式か |
| □ | 読み直して意図が伝わるか |
ビジネスメールの課題を解決する「SMS配信」という選択肢

ビジネスメールは便利なツールですが、「重要な連絡が他のメールに埋もれてしまう」「迷惑メールと誤解されて開封されない」といった課題も抱えています。こうした課題を解決し、お客様へより確実に情報を届ける手段として「SMS(ショートメッセージ)」の活用が注目されています。
SMSは携帯電話番号宛に直接メッセージを送るため、Eメールに比べて圧倒的に到達率・開封率が高いのが特徴です。
▼SMSが特に有効なビジネスシーンの例
- 予約・イベントのリマインド: 来店率や参加率の向上に直結します。ある企業では、セミナーのリマインドをSMSに切り替えたことで参加率が5〜10%改善した事例もあります。
- 料金や契約に関する重要なお知らせ: 支払督促や契約更新案内など、見逃されては困る連絡に最適です。
- 本人確認(二段階認証): セキュリティ強化に貢献します。
- 緊急連絡: システム障害や災害時の連絡手段として活用できます。
関連リンク:SMS(ショートメッセージ)とは?料金や送受信方法をわかりやすく解説
法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」
「KDDI Message Cast」は、こうしたビジネスにおけるSMS活用を強力にサポートする法人向けサービスです。単なるメッセージ配信だけでなく、ビジネスの成果を最大化するための多彩な機能を備えています。
- 国内キャリア直収接続による高い到達率: 通信事業者としてのノウハウを活かし、お客様へのメッセージを確実に届けます。
- 最大660文字の長文配信に対応: SMSの弱点であった文字数制限を気にせず、十分な情報を伝えられます。画像や動画の送信も可能です(RCS利用時)。
- 誤配信防止オプション: 配信先の電話番号が他人に利用されている可能性を事前に判定し、個人情報漏洩のリスクを低減します。
- Salesforce連携で高度な運用も可能: 顧客管理システム(Salesforce)と連携し、「特定の条件のお客様にだけ自動でリマインドを送る」といった高度なマーケティング施策も実現できます。
初期費用・月額費用は無料で、配信した分だけ料金が発生する従量課金制のため、スモールスタートしやすいのも魅力です。
まとめ
ビジネスメールは、件名や宛名、締めの言葉といった基本マナーを守り、相手への配慮を示すことが信頼関係の構築につながります。本記事で紹介した文例やチェックリストを活用し、円滑なコミュニケーションを実現しましょう。
一方で、メールだけでは埋もれてしまいがちな重要な連絡については、到達率・開封率の高いSMSの活用がビジネスの成果を大きく左右する鍵となります。
法人向けSMS送信サービス「KDDI Message Cast」なら、長文や画像の送信、Salesforce連携による配信自動化など、ビジネスコミュニケーションの幅を大きく広げることが可能です。現在、無料トライアルも実施中です。まずはその高い効果を、ぜひ一度ご体験ください。
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【例文あり】ビジネスメールで使いたい締めの言葉12選

ビジネスメールの正しい書き方や文例、基本マナーを解説

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