2024年にリリースされたiOS 18でiPhoneがRCS(Rich Communication Services)に対応しました。これにより、iPhoneの標準メッセージアプリで画像・動画・ボタン付きのリッチメッセージを受信できるようになっています。

ただし、日本国内ではキャリアによってRCSの対応状況が異なります。2026年2月時点では、au・UQ mobile・povo系回線のiPhoneでRCSが利用可能で、ソフトバンク・ドコモは+メッセージアプリでのRCS対応が中心です。

この記事では、iPhoneでRCSを利用するための設定方法、キャリア別の対応状況、AndroidとのRCSやりとりの注意点、企業がiPhoneユーザー向けにRCS配信を活用するメリットを解説します。

RCSとは?iPhoneでの対応の背景

RCSの概要

RCS(Rich Communication Services)は、GSMAが標準化した次世代のメッセージング規格です。従来のSMSがテキストのみ(70文字)だったのに対し、RCSでは以下の機能が利用できます。

  • 画像・動画・音声メッセージの送受信
  • リンクボタン・カルーセル(画像スライダー)の表示
  • 既読確認・タイピングインジケーター
  • グループチャット
  • 企業認証マーク(法人配信時)

なぜiPhoneがRCSに対応したのか

長年、RCSはAndroid(Googleメッセージアプリ)が先行して対応してきました。iPhoneからAndroidへのメッセージはSMS/MMSで送信されるため、画像の劣化やグループチャットの制限が課題でした。

2024年、AppleがiOS 18でRCS対応を実装したことで、iPhone-Android間でもリッチメッセージのやりとりが可能になりました。背景にはEUのデジタル市場法(DMA)への対応や、キャリア・Googleからの長年にわたる要請がありました。

iPhoneでRCSを有効にする設定方法

iPhoneでRCSを利用するには、iOS 18.4以降が必要です。対応キャリアの回線を利用していれば、以下の手順で設定できます。

設定手順

ステップ1: ホーム画面から「設定」を開く

ステップ2: 「アプリ」をタップ

ステップ3: 「メッセージ」を選択

ステップ4: 「RCSメッセージ」のトグルをオンにする

設定が完了すると、RCS対応の相手とのメッセージに、画像の高品質送受信・既読確認・タイピングインジケーターなどの機能が有効になります。

RCSが有効になったかの確認方法

RCS対応の相手とメッセージを開くと、テキスト入力欄に「テキストメッセージ」ではなく「RCSメッセージ」と表示されます。この表示がある場合、RCSでのやりとりが行われています。

RCSが設定できない場合の確認ポイント

  • iOSバージョン: au・UQ mobile・povo1.0はiOS 18.4以降、povo2.0・au回線利用のMVNOはiOS 26.2以上にアップデートされているか
  • キャリア: au、UQ mobile、povo1.0、povo2.0、au回線利用のMVNOの回線を利用しているか
  • SIMの状態: eSIMまたは物理SIMが正しく認識されているか
  • キャリア設定: 最新のキャリア設定がインストールされているか(「設定」>「一般」>「情報」で確認)

日本国内のキャリア別RCS対応状況

2026年2月時点の、iPhoneにおけるキャリア別RCS対応状況です。

キャリアiPhone RCS対応対応開始日備考
au対応済み(自動有効化)2025年10月16日申し込み不要
UQ mobile対応済み(自動有効化)2025年10月16日申し込み不要
povo1.0対応済み(自動有効化)2025年10月16日申し込み不要
povo2.0対応済み2025年12月16日iOS 26.2以上が必要
ソフトバンク限定的+メッセージアプリでRCS機能を提供
ドコモ限定的+メッセージアプリでRCS機能を提供
au回線利用のMVNO対応済み(順次拡大)2025年12月16日〜順次iOS 26.2以上が必要

au・UQ mobile・povo1.0のiPhoneユーザーは、2025年10月16日以降、特別な手続きなしでRCSが自動的に有効化されています。それまではオプトイン(手動有効化)方式でしたが、オプトアウト(手動無効化)方式に変更されました。

povo2.0およびau回線利用のMVNOについては、2025年12月16日からRCSが利用可能になっています。ただし、iPhoneでの利用にはiOS 26.2以上が必要です(au・UQ mobile・povo1.0はiOS 18.4以上)。

出典:RCS提供対象拡大について

iPhoneとAndroid間のRCSメッセージのやりとり

iPhoneがRCSに対応したことで、iPhone-Android間のメッセージ体験が改善されています。

RCS対応後の変化

項目RCS対応前(SMS/MMS)RCS対応後
画像送信圧縮・劣化あり高品質のまま送受信
動画送信大幅に圧縮高品質で送受信可能
既読確認非対応対応
グループチャット制限ありRCS参加者間で利用可能
タイピング表示非対応対応
吹き出しの色緑(SMS/MMS)引き続き緑(iMessage青と区別)

注意点: 吹き出しの色

iPhoneのメッセージアプリでは、iMessageの吹き出しは青色、RCS/SMS/MMSの吹き出しは緑色で表示されます。RCS対応後もAndroidとのメッセージは緑色のままですが、画質やグループ機能はRCSの恩恵を受けています。

E2EE(エンドツーエンド暗号化)の対応予定

AppleはRCSメッセージのE2EE対応を発表しています。iOS 26での実装が予定されており、RCSメッセージの通信経路が暗号化されることで、iMessageと同等のセキュリティレベルが実現される見込みです。金融や医療など、機密情報を扱う業界でのRCS活用がさらに広がることが期待されます。

日本独自のRCS環境: +メッセージとの関係

日本のRCS環境を理解するには、+メッセージ(プラスメッセージ)との関係を把握しておく必要があります。

+メッセージとは

+メッセージは、ドコモ・au・ソフトバンクが共同で提供するRCS準拠のメッセージサービスです。専用アプリをインストールして利用し、電話番号宛てに画像・動画・スタンプを送受信できます。

iPhone標準RCSと+メッセージの違い

項目iPhone標準RCS+メッセージ
利用アプリiOSメッセージアプリ+メッセージアプリ(別途インストール)
対応キャリア(iPhone)au/UQ/povo系ドコモ/au/ソフトバンク
スタンプ機能非対応対応
企業配信対応対応
海外RCSとの相互運用対応日本国内限定

ソフトバンク・ドコモのiPhoneユーザーがリッチメッセージ機能を利用するには、現時点では+メッセージアプリが主な選択肢となります。

KDDI Message Castは両方に対応しており、RCS→+メッセージ→SMSの自動フォールバック機能で、キャリアや端末を問わず全顧客にメッセージを届けることが可能です。

+メッセージの詳しい機能と料金は「+メッセージ(プラスメッセージ)とは?SMSとの違い、料金、注意点を解説」で解説しています。

ビジネス活用: 企業がiPhoneユーザーにRCSを配信するメリット

メリット1: 企業認証マークによる信頼性の向上

企業がRCSで配信する場合、受信者のメッセージアプリに企業名・企業ロゴ・認証済みバッジが表示されます。iPhoneユーザーにとって、見知らぬ番号からのSMSよりも企業ブランドが明示されたRCSメッセージの方が安心感があり、開封率・アクション率の向上につながります。

メリット2: リッチコンテンツで商品・サービスの魅力を訴求

RCSなら画像・動画を含むメッセージをiPhoneの標準メッセージアプリに直接送信できます。キャンペーン告知、新商品の案内、イベント招待など、視覚的な訴求力が求められるシーンで効果を発揮します。

メリット3: ワンタップで予約・購入・問い合わせに誘導

RCSメッセージ内にURLボタンや電話発信ボタンを設置できます。「詳しく見る」「予約する」「電話する」といったアクションボタンにより、受信者はメッセージ画面から直接アクションを完了でき、コンバージョンまでの導線が短縮されます。

RCS導入効果の実績

KDDI Message CastでRCSを導入した企業では、具体的な成果が報告されています。

  • 不動産業界: エアコン故障・クリーニング案内を紙DMからRCSに切り替え、申込受付率が2.3倍に向上
  • 金融業界: ローン審査中断リマインドにRCSを活用し、承認率が20%改善(SMS比7%改善)※
  • 印刷業界(TOPPANエッジ): RCSとSMSのハイブリッド配信で開封率88%、クリック率30%を達成

※出典:日経クロストレンド「SMSの次世代規格『RCS』が企業のモバイル・コミュニケーションを革新

不動産業界での導入事例は「不動産業界の導入事例」、印刷業界での導入事例は「TOPPANエッジ株式会社様の導入事例」をご覧ください。

AI連携で進化するRCS: Salesforce Agentforce対応

KDDI Message CastのRCS配信は、Salesforceとの連携で高度な自動化を実現しています。

Salesforce連携のRCS配信

KDDI Message Cast for SalesforceはAppExchange平均評価4.75のアプリで、2025年10月にRCS配信対応を開始しました。Salesforceフロー機能との連携により、以下のような自動配信が可能です。

  • 商談ステージの変更をトリガーにRCSメッセージを自動送信
  • 顧客属性に基づくパーソナライズドメッセージの配信
  • 送信履歴・開封率のSalesforce内での一元管理

AI拡張オプション(Agentforce連携)

SalesforceのAIエージェント「Agentforce」との連携により、RCS配信にAIの力を加えることができます。

  • メッセージ自動生成: AIが顧客データに基づいて最適な配信文面を作成
  • 最適タイミング送信: AIが過去の行動データから開封率の高い送信タイミングを判断
  • 双方向自動応答: 顧客からのRCS返信にAIが自動対応

RCS導入のよくある懸念と解決策

「iPhoneユーザー全員にRCSが届くわけではないのでは?」

現時点では、iPhoneでのRCS対応はau系回線が中心です。ソフトバンク・ドコモのiPhoneユーザーにはRCSが届かない場合があります。

KDDI Message Castはこの課題をフォールバック機能で解決しています。RCSが届かない端末には+メッセージ、さらにSMSへと自動的に切り替わるため、配信の取りこぼしはありません。到達率98%以上を維持しながら、対応端末にはリッチなRCSメッセージを届けられます。

「RCSの配信コストは高いのでは?」

KDDI Message Castは初期費用・月額費用0円の完全従量課金制です。送信成功分のみの課金であり、RCS配信だからといって追加の固定費は発生しません。最大2ヶ月・3,000通の無料トライアルで、コストをかけずに効果を検証できます。

「RCSの設定や運用が複雑では?」

KDDI Message Castでは、管理画面(入稿ポータル)から直感的な操作でRCSメッセージを作成・配信できます。API連携やSalesforce連携も用意されており、自社の運用体制に合った方法を選べます。専任のカスタマーサクセス担当が導入から運用まで伴走支援します。

KDDI Message Castが選ばれる理由

KDDI Message Castは、SMS送信サービス市場においてシェアNo.1(16.59%)を獲得しています。※

  • 到達率98%以上: 国内4キャリア直収接続
  • RCS+SMS統合配信: RCS→+メッセージ→SMSの自動フォールバック
  • 初期費用・月額費用0円: 完全従量課金制
  • 無料トライアル: 最大2ヶ月・3,000通
  • Salesforce連携: AppExchange評価4.75、Agentforce対応
  • 24時間365日監視体制: キャリアレベルのセキュリティ基盤
  • ASPICクラウドアワード2年連続受賞

※出典:BOXIL MAGAZINE「SMS送信サービスのシェア・市場規模」(2025年4月10日時点)

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まとめ

iPhoneのRCS対応により、企業はiPhoneユーザーに対してもリッチなメッセージを標準メッセージアプリ経由で送信できるようになりました。

iPhoneでのRCS利用に関するポイントを整理します。

  • au・UQ mobile・povo1.0はiOS 18.4以降、povo2.0・au回線利用のMVNOはiOS 26.2以上でRCSに対応
  • 「設定」>「アプリ」>「メッセージ」>「RCSメッセージ」で有効化
  • ソフトバンク・ドコモのiPhoneユーザーには+メッセージアプリでの対応が中心
  • KDDI Message CastのフォールバックでRCS非対応端末にもSMSで確実に到達
  • E2EE対応(iOS 26予定)でセキュリティがさらに強化される見込み

iPhoneユーザーへのRCS配信をご検討の方は、まずは無料トライアルで効果をお確かめください。

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この資料でわかること

  • SMSの利用実態と他コミュニケーションツールとの比較
  • ビジネスシーンにおけるSMSの代表的な利用用途
  • 「KDDI Message Cast」の導入事例

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